資格の勉強もビジネス書も時間をかけているのに、もっと効率のいい勉強法はないのかなって思うことありませんか? 先週読んだテキストの中身をもう思い出せなかったりするんですよね。
仕事と家庭の合間に時間をつくって勉強しているぶん、身についていないと分かったときのがっかりは大きいですよね。
効率のいい勉強法は読み返す時間を減らして思い出す時間を増やすことです。思い出したらすぐ答え合わせをして間をあけて復習し、人に教えるつもりで使うと同じ時間でも残る量がはっきり変わります。
頭が悪いからでも年齢のせいでもありません。学び方を教わってこなかっただけなんです。
この記事では研究で効果が確かめられている4つのやり方と、忙しい社会人が毎日の勉強に組み込むコツを図で見せながら紹介します。

社会人の勉強の時間はほとんどがテキストや資料を読む時間なので、思い出す時間を増やすには読む時間を縮めるのが近道です。私が教えている速読法GSRで、読んだ内容を取り出して使うところまでどう練習するのかは、下の無料の入門動画講座で先に確かめられます。
この記事の執筆・監修
浦地純也(しゃっく)
速読メソッド「GSR」講師 / 株式会社ManaBeラボ 代表取締役

- 株式会社ManaBeラボ代表取締役
- 中学校、高等学校理科教員免許
- 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
- カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格
2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。
その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。
2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。
勉強しても身につかないのは能力ではなく勉強法のせい

勉強しても身につかないのは能力が低いからではなく、記憶に残りにくいやり方を選んでいるからです。
何度も読む・マーカーを引く勉強法はやった気で終わる
テキストをゆっくり何度も読み返す・大事な所に付箋を貼る・マーカーで色分けする。勉強というとこの3つを思い浮かべる人は多いですよね。
ところがこれらはやった気にはなるのに記憶にはあまり残りません。読み返すと文章を見慣れてくるので分かったという感覚だけが先に強くなるんです。
時間をかけているのに頭に残らない原因は集中力や根性ではなく、選んでいる方法そのものにあります。
学校は学び方そのものを教えてくれない
学校は何を学ぶかは教えてくれても、どう学べば残るかはほとんど教えてくれませんでした。
私も大学受験のときは1日10時間の勉強を1年間続けました。それでも成績は驚くほど伸びず、第4志望の大学に滑り込むのが精一杯だったんです。
高校教師になってからも同じでした。本に付箋を貼ってマーカーで丁寧に色分けしていましたが、やった気になるだけで現場ではまるで活かせていませんでした。
しゃっくやり方がずれていると時間だけが溶けて自信まで削られちゃうんですよね。私も能力が低かったのではなく学び方が合っていなかっただけでした。
がんばる時間を増やすほど逆効果になる理由は、長時間の勉強に頼る落とし穴でも紹介しています。
大人の勉強は学生時代とゴールが違う


大人の勉強のゴールはテストで点を取ることではなく仕事で使って成果を出すことです。ここを取り違えたまま頑張っても成果には結びつきません。
学生の勉強はテストがゴール、大人の学習は成果がゴール
学生時代の勉強は試験で点を取ればひとまず終わりでした。試験が終われば忘れてもすぐには困らなかったんですよね。
大人になってからの勉強は評価するのが上司や顧客や現実なので、問われるのは覚えているかではなく使えているかです。
生成AIが当たり前になった今はなおさらです。学び続ける力や知識を使いこなす力はAI時代に必要とされる能力の代表格で、大人の勉強はその土台づくりでもあります。
勉強する分野や始める順番で迷っているなら、社会人の勉強を何から始めるかを先に決めておくと使う場面から逆算できます。資格のように期限のある勉強なら過去問から逆算して読む範囲を絞るやり方も合わせてどうぞ。
わかった気で止まると現実は動かない
本を読んで「なるほど」で終わると知識が増えた気分だけが残って現実はそのままです。
仕事で使わなければ売上も評価も少しも動きません。勉強しているのに成果が出ない。頑張っている感覚だけが残る。これが大人の勉強がうまくいかないよくある形なんです。


効率のいい勉強法①思い出す回数を増やす
1つ目はテキストを閉じて何も見ずに思い出すことです。記憶に残るかどうかは読んだ回数より思い出した回数で決まります。
記憶は読んだ回数より思い出した回数で決まる
思い出そうとするときの負荷がこれは大事な情報だという合図になって記憶を強くします。
アメリカのパデュー大学の研究では大学生80人を4つの組に分けて理科の文章を学んでもらい、1週間後にテストをしました(Karpicke & Blunt(2011))。


4回読み返した組の正答率は49%で、読んだあとに思い出す練習をした組は67%でした。おもしろいのは覚えている自信は読み返した組のほうが高かったことです。



自信がない勉強のほうが残っているって、ちょっと意外ですよね。手ごたえのなさは効いている証拠でもあるんです。
記憶が脳に残っていく仕組みは長期記憶として忘れない仕組みでくわしく紹介しています。
思い出せなくてもいい、粘る過程が効く
思い出せなくても大丈夫で、思い出そうとすること自体が記憶を助けてくれます。
思い出せなかったらどうしよう、できない自分と向き合うのが嫌だって感じてこの練習を避けちゃう人は多いんですよね。
「なんだっけ」と10秒ほど粘って思い出せた瞬間や、出てこなくてもう一度本を開いて「そうだった!」と思った瞬間にその知識は濃く残ります。
しかもこの練習に机はいりません。移動中や散歩中やお風呂の中で今日覚えたことを何も見ずに思い出してみてください。


効率のいい勉強法②思い出したら答え合わせをする
2つ目は思い出したあとに必ず答え合わせをすることです。思い出す練習とセットにすると記憶の正確さが上がります。
間違えたまま覚えないために答え合わせをする
思い出した答えが合っているかを確かめないと、間違えた知識のまま何度も思い出して固めてしまいます。
この前読んだ本のとおりにやっているのになぜかうまくいかない。そんなことを防ぐのが思い出した直後の答え合わせなんです。
答え合わせをすぐするか少しあとにするかは研究でも結果が分かれています。コロンビア大学のジャネット・メトカーフ博士らの実験では、大人はどちらでも差がありませんでした(Metcalfe ほか(2009))。
大事なのはタイミングより答え合わせをすることそのものです。
自信を持って間違えた所ほどよく覚える
間違えたことを落ち込む必要はなく、自信があったのに間違えた所ほど正解を見たあとによく残ります。
メトカーフ博士らは自信を持って答えて間違えた問題ほど、正解を知ったあとに直して覚えやすいことを確かめています(Butterfield & Metcalfe(2001))。
思い込みが外れたときの驚きが記憶を強くしてくれるんですね。
さらにカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究では、答えを知らない問題でも先に自分で考えてから答えを見るほうが、すぐ答えを見るよりあとで思い出せました(Kornell ほか(2009))。


正解のない内容は時間をあけて考える
哲学書や自己啓発書のように正解が1つではない内容は、数日かけて自分で考えてから解説を読むほうが深まります。
すぐに解説を読んで「なるほど」で終わらせず、賛成の立場と反対の立場の両方から考えてみてください。著者と対話するような読み方になって考える力の練習にもなります。
効率のいい勉強法③間をあけて復習する
3つ目は同じ内容を続けて復習するのではなく日をあけて復習することです。かける時間が同じでも残る量が増えます。
続けて復習するより日をあけたほうが残る
一夜漬けのように続けて覚えるより少し忘れかけた頃に思い出すほうが記憶は長持ちします。
1,350人以上が参加したカリフォルニア大学サンディエゴ校などの実験があります。同じ時間をかけても間をあけて復習した人は続けて復習した人より平均64%多く思い出せました(Cepeda ほか(2008))。


忘れかけてから思い出すのはちょっと大変ですが、その大変さが①で見た思い出す負荷になって記憶を強くしてくれるんです。
復習の間隔は本番までの期間で決める
復習の間隔は本番までの期間の1〜2割ほどあけるのがひとつの目安です。
| 本番まで | 復習の間隔の目安 | 例 |
|---|---|---|
| 1週間 | 1日おき | 月曜に学んだら水曜と金曜に思い出す |
| 1か月 | 1週間ほど | 週末ごとに先週の分を思い出す |
| 半年〜1年 | 2〜3週間ほど | 月に1〜2回、前の章までを思い出す |
間をあけすぎると思い出すきっかけがなくなるので、何か月も放置するのは避けてください。手帳やカレンダーに思い出す日を先に書き込んでおくと迷いません。
効率のいい勉強法④使って人に教える前提で学ぶ
4つ目は学んだことを仕事で使って人に教えるつもりで学ぶことです。大人の勉強ではここがいちばん成果につながります。
受け身より自分で使う勉強のほうが定着する
勉強は受け身のままだと定着しにくく、自分で考えて使うほど身につきます。
インプットはしているのに成長を感じないという気持ちは、私も高校教師をしていた頃にまったく同じことを感じていたのでよく分かります。
教育の分野で研究されてきたアクティブラーニングという考え方でも自分の頭で考えて使うほど定着しやすいとされているんです。
- 学んだ内容を自分の言葉で言い直す
- 自分の仕事に当てはめて例を作る
- 小さく試して結果を見る
- 振り返って次のやり方を決める
誰かに説明する前提で学ぶと理解が一段深くなる
実際に教えなくても教えるつもりで学ぶだけで学び方が変わります。
ワシントン大学セントルイス校の研究者らは同じ文章を読む人たちに、あとでどうするかの予告だけを変えて実験しました(Nestojko ほか(2014))。
「あとでテストします」と言われて読んだ組より「あとで人に教えてもらいます」と言われて読んだ組のほうが、多く思い出し内容も整理されていたんです。


- あいまいなままでは説明できない
- 要点を整理しないと伝わらない
- 相手がつまずく所を考える必要がある
- なぜそうなるかを自分の言葉にする必要がある
私も学習塾の講師をしていた頃、高校生のときによく分からなかった数学Ⅲを教えることになって焦りました。ところが教える前提で学び直したら昔分からなかったことがみるみる分かったんです。
教える相手がいなくても大丈夫です。明日同僚に1分で説明すると決めるだけで、勉強が情報集めから成果に直結する勉強に変わります。


学んだことを1冊ずつ短く書き残したいなら4行で書ける読書ノートの書き方も使えます。
忙しい社会人が効率のいい勉強法を毎日に組み込むコツ
忙しい社会人は机に向かう時間を増やすより、すき間時間を思い出す時間に回すほうが続きます。
机の時間は読む・解く、すき間時間は思い出す
机に向かえる時間は新しい内容を読んで解くことに使い、通勤や家事の時間は思い出すことに使うと1日の中で4つのやり方がそろいます。
| 時間 | やること | 使うやり方 |
|---|---|---|
| 朝の15分 | 前日に学んだことを何も見ずに書き出す | ①思い出す・②答え合わせ |
| 通勤・移動 | 今日学ぶ所の見出しから中身を予想する | ①思い出す |
| 夜の30分 | テキストを読んで問題を解く | ②答え合わせ |
| 週末 | 先週と先月の分を思い出し、誰かに1分で話す | ③間をあける・④教える |
毎日どれくらいの時間をとればいいか迷ったら社会人の勉強時間の平均と確保のしかたも参考にしてみてください。
25分ほどで区切ってスマホを遠ざける
集中が続かない日は25分ほどで区切って短く休むと勉強が途切れにくくなります。
スマホは机に伏せて置くだけでも集中を削るので、勉強の間だけは手の届かない所に置いてください。集中できない原因と整え方はこちらの記事にまとめています。


教材を読む時間を縮める速読法GSRという選択肢
4つのやり方を続ける時間をつくるならテキストを読む時間そのものを縮めるのが近道です。私が教えている速読法GSRはそのためのトレーニングなんです。
急に速読の話になってどうしてと思いましたよね。理由は社会人の勉強のほとんどがテキストや資料を読む時間だからです。
社会人の勉強は読む時間がいちばん長い
思い出す・答え合わせ・教えるが大事だと分かっても、読むだけで時間が尽きると実行できません。


読み方を変えて1冊にかかる時間が縮むと浮いた時間を思い出す時間や人に話す時間に回せます。コツを覚えて足していくより、読むという土台を速くしたほうが4つ全部に効くんですよね。



時間がないから思い出す時間がとれないという人ほど、読む時間のほうを見直してほしいんです。
GSRは読んだ内容を使うところまで練習する
速読法GSRは速く読むだけでなく読んだ内容を取り出して使うところまでを練習します。
土台はスタンフォード大学心理学博士のスティーブン・ギリガン先生らが開発したジェネラティブステートという、深く落ち着いたまま集中した状態です。
その状態で頭の中で一字ずつ声に出して読むクセを減らし、読んだあとにアウトプットするところまでを組み合わせています。
具体的な読み方は本を早く読む方法でも紹介していますし、GSRの全体像はこちらで見られます。


読んだ内容が残るようになった受講者の声
読み方を変えて読んだら使える勉強に切り替わった受講者はたくさんいます。1冊に1〜2か月かけても覚えていなかった方や、読んだ内容を思い出で終わらせなくなった方の声を紹介させてください。


速読とは、「結局アウトプットできないもの」と思っていました。受講後は、短時間で読み、本の要点を理解をしながらアウトプットできるようになりました。以前は1冊1〜2ヶ月かけて読んでも、全然記憶していなかったので大きな変化です。その結果、すきま時間を活用して副業の勉強と実践ができるようになり、本業と同じくらい稼ぐ事ができるようになりました。今では完全に会社を辞めて、楽しく働いています。


読書した内容を「ただの思い出」に終わらせることなく、アウトプットまでできるようになりました。いまは、もっと読みたい!と好奇心が湧くようになり、読書をする時間も確保できています。
以前までは、ドラマの台本や映像を隅から隅まで見返し、とても時間がかかっていました。しかし、GSRをやってからは短い時間で要点を捉えるだけで周りからの質問にも答えられるようになった。
時間にゆとりができ心に余裕を持つことができました。
無料教材を含めて累計45,000人超が活用
速読法GSRは無料教材を含めて累計45,000人を超える方に活用されています(2026年5月時点、PR-FREE)。
まずは無料の入門動画講座で読み方を確かめる
勉強に使える時間を増やしたいなら、まずは無料の入門動画講座で今の自分の読み方にどれだけ時間がかかっているのかを確かめてください。
動画を最後まで見ると、通常5,000円のGSRオンライン体験会に無料で参加できます。
効率のいい勉強法についてよくある質問
- 勉強してもすぐ忘れるのはなぜですか?
-
読み返す勉強が中心になっていて、思い出す練習が足りないことが多いです。読み返すと見慣れて分かった気になりますが、記憶に残るのは何も見ずに思い出したときです。テキストを閉じて思い出し、答え合わせをする時間を足してみてください。
- 復習は何回、いつやればいいですか?
-
決まった回数はありませんが、続けて復習するより日をあけて思い出すほうが残ります。目安は本番までの期間の1〜2割ほど間をあけることで、1か月後の試験なら1週間ほどおきにそれまでの範囲を思い出すと効果的です。
- 何度も読む・ノートにまとめる勉強は意味がないですか?
-
まったく無駄ではありませんが、それだけでは記憶に残りにくいです。読み返しやノートの清書は分かった気になりやすいので、閉じて思い出す時間と組み合わせてください。まとめるなら何も見ずに書き出してから答え合わせをする形がおすすめです。
- 仕事が忙しくて勉強時間が取れないときはどうすればいいですか?
-
机に向かう時間は新しい内容を読むことに絞り、通勤や家事の時間は思い出すことに使ってください。思い出す練習は道具がいらないので、すき間時間と相性がいいんです。読む時間そのものを縮めるとさらに余裕が生まれます。
- 社会人は1日何時間勉強すればいいですか?
-
長さより中身が大切です。1日30分でも、読む・思い出す・答え合わせをそろえれば、ただ2時間読み返すより残ります。長時間の勉強は集中が切れやすいので、25分ほどで区切ってこまめに思い出すほうが続けやすいです。
- 資格や英単語などの暗記にも使えますか?
-
とくに相性がいいです。問題を見て答えを思い出し、すぐ答え合わせをして日をあけてもう一度思い出す。この流れは暗記の勉強にそのまま使えます。自信を持って間違えた所ほど直したあとによく覚えられますよ。
まとめ
効率のいい勉強法は特別な才能ではなく、記憶に残るやり方を選ぶことなんです。この記事のポイントを並べておきますね。
- 何度も読むより何も見ずに思い出す回数を増やす
- 思い出したら必ず答え合わせをする
- 続けてではなく日をあけて復習する
- 仕事で使って人に教えるつもりで学ぶ
- 読む時間が縮むと4つのやり方に使える時間が増える
記憶力そのものを上げる方法を知りたいなら記憶力を上げる7つの方法もあわせてどうぞ。



まずは今日読んだことをテキストを閉じて1分だけ思い出すところから始めてみてください。あなたのその一歩を私は応援しています!













