朝いちばんに片づけるはずだった仕事が、夕方になっても手つかずのまま残っていることってありませんか?仕事の効率化のコツを調べてToDoリストやショートカットを試しても、忙しさはあまり変わらないんですよね。
メールに返信して、会議に出て、頼まれた資料を直しているうちに一日が終わる。そんな日が続くと、自分の段取りが悪いのかなとか、年齢のせいで手が遅くなったのかなとか、自分を責めちゃいますよね。

でも、それはあなたの能力の問題ではありません。仕事の効率化は、速くやる前にやらないことを決める順番で進めると、同じ仕事量でも時間が空いてきます。
そしてその順番で削っていくと、最後に残るのはメールや資料を読んで判断する時間です。ここが縮むかどうかで、効率化の効き方が大きく変わります。
この記事では、自分の仕事のどこに時間が消えているかを3日間で確かめる方法と、個人で今日からできる5つの方法を、効く順番に紹介します。
この読んで判断する時間を縮めるのが、私が教えている速読法GSRです。頭の中で一字ずつ声にする読み方を減らすと何が変わるのかは、下の無料の入門動画講座で先に確かめられます。
この記事の執筆・監修
浦地純也(しゃっく)
速読メソッド「GSR」講師 / 株式会社ManaBeラボ 代表取締役

- 株式会社ManaBeラボ代表取締役
- 中学校、高等学校理科教員免許
- 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
- カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格
2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。
その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。
2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。
仕事の効率化とは同じ成果を少ない時間で出すこと

仕事の効率化とは、同じ成果を少ない時間と手間で出すことです。手を速く動かすことより、成果につながらない作業を減らすことのほうが大きく効きます。
効率化は速くやる前にやらないことを決める
効率化には、1つひとつの作業を速くする方向と、作業そのものを減らす方向の2つがあります。先に手を付けるのは、減らすほうです。
速くする工夫は、うまくいっても1つの作業が少し短くなるだけです。やらなくていい作業を見つけてやめれば、その作業の時間がまるごと空きます。
仕事の改善では、ムリ・ムダ・ムラをなくすという言い方もよく使われます。個人の仕事に置き換えると、次の3つを減らすという意味です。
- ムリ:一日に詰め込みすぎている予定
- ムダ:やらなくても誰も困らない作業
- ムラ:日によってばらばらな手順や仕上がり
個人で変えられるのは自分の仕事の進め方
この記事で扱うのは、会社の制度や新しいシステムではなく、あなたの裁量で変えられる進め方です。
人を増やすとか、会議のルールを変えるとかいった話は、自分だけでは決められませんよね。でも、どの作業をどの時間にやるか、どこまで丁寧に仕上げるか、よく書く文をどう使い回すかは、明日から自分で変えられます。
仕事の効率化がうまくいかない3つの原因

効率化を試しても忙しさが変わらないのは、多くの場合、何を減らすかを決めないまま手を速くしようとしているからです。原因は次の3つに分けられます。
どの作業に時間が消えているか分かっていない
1つ目の原因は、自分の一日のどこに時間が使われているかを、記録で確かめていないことです。
自分が何にどれだけ時間を使ったかは、感覚では意外と正確に覚えていないものです。会議が長かった日は会議のせいだと思いがちですが、会議の合間のメール確認や、資料を探す時間のほうが長かったということもあります。
どこに時間が消えているかが分からないまま効率化を始めると、削っても効果の小さい所に力を使ってしまうんです。
手を速くする工夫から始めている
2つ目の原因は、ショートカットキーやツールのように、手を速くする工夫から始めていることです。
手を速くする工夫は、成果がすぐ見えるので取り組みやすいんですよね。でも、そもそもやらなくていい作業を速くしても、空く時間はわずかです。
やめられる作業を探す前に速くする工夫ばかり増やすと、仕事の量はそのままで、忙しさも変わりません。
すべての仕事を同じ丁寧さで仕上げている
3つ目の原因は、社内向けのメモも社外に出す提案書も、同じ丁寧さで仕上げようとすることです。
真面目な人ほど、どの仕事も100点を目指しますよね。でも、7割の出来で十分な仕事を100点まで仕上げても、その差に気づく人はほとんどいません。
しゃっく丁寧に仕上げるのは悪いことじゃないんです。丁寧さをかける仕事を選ぶだけで、毎日の時間はかなり変わりますよ。
仕事を早く終わらせる人がどこに力を入れているかは、こちらの特徴も参考になります。


仕事の効率化は3日間の時間の記録から始める
仕事の効率化は、まず3日間だけ作業時間を記録することから始めます。記録を見れば、どの方法から試せば効くのかが自分で分かります。
作業を15分単位で書き出す
記録は、15分ごとに何をしていたかを1行で書くだけで十分です。
紙でもスマホのメモでも構いません。細かく書こうとすると続かないので、メール、会議、資料作成、資料を読む、調べもの、探しもの、といった大まかな言葉で書きます。
- 9:00〜9:15 メールを読んで返す
- 9:15〜9:45 会議の資料を読む
- 9:45〜10:30 会議
- 10:30〜10:45 前回のファイルを探す
1日だけだと、その日たまたま多かった仕事に引っぱられます。3日続けると、毎日くり返している作業が見えてきます。
書き出した作業を4つに分ける
3日分の記録がたまったら、作業を4つの種類に分けて、それぞれにかかった時間を足します。


種類ごとに、次に試す方法が決まります。
| 種類 | 例 | 次に試す方法 |
|---|---|---|
| やめられる作業 | 誰も読んでいない報告、念のための控え | やめる |
| くり返す作業 | 定型のメール、毎週の集計 | まとめる・型にする |
| 考える作業 | 企画書、判断が必要な資料作り | 集中できる時間に置く |
| 読む・調べる作業 | メール、資料、社内規程を読む | 受け取る速さを上げる |
分けてみると、読む・調べる作業がどのくらいの長さなのかも、はっきり見えてきます。この時間については、あとで詳しくお話しします。



記録は反省のためじゃありません。どこから手を付けるかを決めるための材料なんです。
仕事を効率化する5つの方法
個人で仕事を効率化する方法は、やめる、まとめる、時間を入れ替える、型にする、速くするの5つです。効く順に上から試します。


この順番は、業務改善でよく使われるECRS(なくす・まとめる・入れ替える・簡単にする)という考え方を、個人の仕事に当てはめたものです。
やらなくても困らない作業をやめる
1つ目は、記録の中からやめても誰も困らない作業を見つけて、やめることです。
見つけるときは、その作業をやめたら誰がいつ困るかを考えます。すぐに思い浮かばない作業が、やめる候補です。
- 誰も読んでいない定例の報告
- 念のためだけに作っている控えの資料
- 自分が出なくても決まる会議
自分だけで決められないものは、上司にこの報告は誰が使っているかを1回聞いてみてください。前任者のころから何となく続いていただけ、ということもあります。


いきなり全部をやめる必要はありません。週に1つずつやめる作業を決めれば、1か月で4つの作業が手元から消えます。
似た作業を1つの時間帯にまとめる
2つ目は、メールの返信や電話、細かな事務作業のような似た作業を1つの時間帯に寄せることです。
作業を細かく行き来すると、そのたびに前の作業を思い出す時間がかかります。そして割り込みには、時間以外の負担もあるんです。
アメリカとドイツの研究者が、メールを使った作業の途中で割り込みを入れる実験をしています(Mark, Gudith & Klocke, 2008, CHI 2008)。
割り込まれた人は、割り込まれなかった人より短い時間で作業を終えました。ところが、ストレスやいら立ち、時間に追われる感じは割り込まれた人のほうが高かったんです。


つまり、割り込みが多い日でも仕事は何とか終わりますが、そのぶん疲れがたまるということです。夕方にぐったりする日は、仕事の量だけでなく、作業の行き来の多さも疑ってみてください。
メールやチャットは、10時・13時・16時のように見る時間を決めてまとめて返すと、行き来の回数が減ります。
重い仕事を集中できる時間に置く
3つ目は、企画書や判断が必要な資料のような考える仕事を集中できる時間に移すことです。
朝の1時間に集中できる人もいれば、昼食のあとに頭が働く人もいます。3日間の記録で、考える仕事がはかどっていた時間帯を探してみてください。
その時間帯にはメールや細かな事務を入れず、考える仕事だけを置きます。細かな作業は、集中しにくい時間にまとめて回せば十分です。
集中が続く長さの目安は、こちらで作業別に紹介しています。


よく書く文と手順を型にする
4つ目は、何度も書く文や、毎回同じ流れでやる作業を型にして使い回すことです。
- よく送るメールの文面をテンプレートとして保存する
- 毎週の集計や報告の手順を、箇条書きの手順書にしておく
- 資料の構成を、結論・理由・次の行動の順に固定する
型があると、毎回ゼロから考える時間がなくなります。日によって手順がばらつくムラも減るので、やり直しや確認の手間も小さくなります。
メールや資料の下書きをAIに任せる方法もあります。どこまで任せられるかは、こちらで具体例とあわせて紹介しています。


ショートカットと辞書登録で手を速くする
5つ目に、ようやく手を速くする工夫を入れます。ここまでで残った作業を速くするので、効果がそのまま時間に表れます。
- コピー・貼り付け・元に戻すなどのショートカットキーを覚える
- 会社名やよく使う言い回しを、単語登録しておく
- よく開くフォルダやファイルを、すぐ開ける場所に置く
記録に探しものの時間が毎日出ているなら、ファイル名を日付と内容の順にそろえるだけでも、探す時間は減らせます。
効率化しても最後に残るのは読んで判断する時間
5つの方法で作業を減らしていくと、最後に残るのは、メールや資料を読んで判断する時間です。この時間は、やめることもまとめることも難しいんですよね。
仕事時間の約半分はメールと情報探しに使われている
知識を使う仕事をしている人は、週の仕事時間の約半分をメールと情報探しに使っています。
アメリカのマッキンゼー・グローバル・インスティテュートが、2012年に知識労働者の時間の使い方をまとめています(McKinsey Global Institute, 2012, The social economy)。
その報告では、メールの読み書きと返信が週の仕事時間の28%、社内外の情報を探して集めることが19%でした。


合わせると47%です。1日8時間働くなら、そのうち3時間45分ほどを、読む・探す・返す作業に使っている計算になります。
あなたの3日間の記録でも、読む・調べる作業はかなりの長さになっていませんでしたか?
5つの方法では読む量そのものは減らない
やめる・まとめる・型にするで減らせるのは、作業の数や行き来です。届くメールや資料の量は、自分だけでは減らせません。
上司からの依頼も、取引先からの資料も、社内の通知も、あなたが効率化しても同じように届きます。読まずに判断すれば、あとで行き違いややり直しが起きて、かえって時間がかかりますよね。


型にしたメールで返信は速くなっても、届いたメールを読んで何を返すかを決める時間は残ります。効率化の最後に残る壁は、この読んで判断する時間なんです。
読む時間を縮めるには受け取る速さを上げる
読む時間を縮めるには、読む量を減らすのではなく、1通・1枚を受け取る速さを上げるしかありません。
読む前にこの資料から何を持ち帰るかを1つ決めて、結論の段落から読む。これだけでも1枚にかかる時間は短くなります。資料やメールを読む時間の減らし方は、こちらで詳しく紹介しています。


ただ、こうしたコツを使っても、頭の中で一字ずつ声にして読むままだと、読む速さには上限があります。根っこの読み方を変えれば、メールにも資料にも規程にも、まとめて効くようになるんです。



仕事術の話なのに読み方?と思いますよね。でも手順をいくら整えても、読む時間だけは手順では縮まないんです。
情報を受け取ってから判断して伝えるまでの速さを段階ごとに見直したいときは、頭の回転を速くする方法も参考にしてください。
読む時間そのものを縮める「速読法GSR」
読む時間そのものを縮めたいなら、読み方を脳の使い方から変えるのが近道です。私が教えている速読法GSRは、そのためのトレーニングです。
速読法GSRは頭の中の音読を減らす脳の使い方のトレーニング
私が教えている速読法GSRは、頭の中で一字ずつ声にする読み方を減らして、見て意味をとる読み方に切り替えるトレーニングです。
私たちは子どものころに音読で文字を覚えたので、大人になっても黙読のときに頭の中で声を出して読んでいます。この読み方だと、読む速さは話す速さを超えにくいんです。
GSRは、目を速く動かす練習でも、ページを飛ばして読む方法でもありません。頭の中の音読を減らし、要点から先につかむ脳の使い方を、トレーニングで身につけます。
読む速さが上がると資料作成や会議まで軽くなる
GSRで変わるのは、本を読む速さだけではありません。情報を受け取って処理する速さが上がるので、資料作りやメールの返信、会議で考えをまとめることまで軽くなります。
速読という名前なので、本を速く読むための技術だと思いますよね。でもGSRで整えているのは、目ではなく、読んだ情報を処理する脳のほうです。
メールを読んで返事を決めるのも、資料を読んで要点をまとめるのも、同じ脳の働きを使っています。
だから読む速さが上がると、朝の1時間かかっていたメールと資料の確認が短くなり、空いた時間をいちばん考えたい仕事に回せるようになります。



5つの方法で作業を減らしたあとにGSRを足すと、残った読む時間まで縮められます。順番どおりに進めるのがいちばん効きますよ。
仕事の進め方が変わった受講生
GSRの受講生には、読む速さが上がって、仕事の進め方まで変わった方もいます。


本を読む速度が、GSR受講前と比べると119倍速くなりました。ただ速くなっただけではなく仕事に活かせるアウトプットもできています。個人的には、「速いスピード」で仕事をすることが自然にでき、生産性が上がったことが嬉しかったです。


読書した内容を「ただの思い出」に終わらせることなく、アウトプットまでできるようになりました。いまは、もっと読みたい!と好奇心が湧くようになり、読書をする時間も確保できています。
以前までは、ドラマの台本や映像を隅から隅まで見返し、とても時間がかかっていました。しかし、GSRをやってからは短い時間で要点を捉えるだけで周りからの質問にも答えられるようになった。
時間にゆとりができ心に余裕を持つことができました。
お二人に共通するのは、速く読めるようになっただけでなく、読んだ内容を仕事に使える形で取り出せるようになったことです。
作業を減らしても読む時間が長いままなら、まず無料の入門動画講座で、今の読み方のクセを確かめてみてください。動画を最後まで見ると、通常5,000円のGSRオンライン体験会にも無料で参加できます。
仕事の効率化についてよくある質問
- 仕事の効率化は何から始めればいいですか?
-
3日間、15分ごとに何をしていたかを記録することから始めてください。記録した作業を、やめられる・くり返す・考える・読む調べるの4つに分けると、どの方法から試せば効くのかが自分で分かります。感覚で始めると、効果の小さい所に力を使いがちです。
- 個人でできる仕事の効率化の方法には何がありますか?
-
やめる、まとめる、時間を入れ替える、型にする、速くするの5つです。上から順に試すのがコツです。やらなくても困らない作業をやめ、似た作業を1つの時間帯に寄せ、考える仕事を集中できる時間に置き、よく書く文を型にしてから、最後にショートカットで手を速くします。
- 効率化しようとしても忙しさが変わらないのはなぜですか?
-
多くの場合、何を減らすかを決めないまま、手を速くする工夫から始めているからです。やらなくていい作業を速くしても、空く時間はわずかです。まずは記録で時間の使い道を確かめ、やめられる作業から減らしてください。
- 効率化すると仕事の質は下がりませんか?
-
下がりません。効率化は手を抜くことではなく、丁寧さをかける仕事を選ぶことです。社外に出す提案書や判断が必要な資料には時間をかけ、7割の出来で十分な社内向けのメモは短く仕上げます。かける時間に強弱をつけると、大事な仕事に使える時間はむしろ増えます。
- 仕事の効率化に役立つツールはありますか?
-
ショートカットキー、単語登録、メールのテンプレート、タイマーなど、パソコンに最初から入っている機能で十分です。ただ、ツールは5つの方法の最後に入れるものです。やめる作業とまとめる作業を先に決めてから使うと、効果がそのまま時間に表れます。
- メールや資料を読む時間はどうすれば減らせますか?
-
読む前に何を持ち帰るかを1つ決め、結論の段落から読むと、1通・1枚にかかる時間は短くなります。根本から縮めたい場合は、頭の中で一字ずつ声にする読み方を減らし、見て意味をとる読み方に切り替えることです。
まとめ
仕事の効率化は、速くやる前にやらないことを決める順番で進めると効きます。
- まず3日間、15分ごとに何をしていたかを記録する
- 記録した作業を、やめられる・くり返す・考える・読む調べるの4つに分ける
- やめる、まとめる、時間を入れ替える、型にする、速くするの順に試す
- 最後に残る読んで判断する時間は、受け取る速さを上げると縮まる
今日はまず、明日の朝から3日間の記録を始めると決めて、手帳かスマホのメモに最初の1行を書いてみてください。
そして記録の中で読む時間がいちばん長かったなら、それはあなたの段取りのせいではありません。読み方を変えれば縮められる時間です。迷わず無料の入門動画講座を受け取って、メールも資料も速く読める読み方を手に入れてください。













