速読で小説は読めます。ただし筋を追う所と味わう所で速さを変えるのが条件で、全部を同じ速さで飛ばすと情景や気持ちが残りにくくなります。
まず買ったまま読めていない小説を数えてみてください。文庫1冊800円 × 10冊 = 8,000円分の物語が棚で待っている計算です。
本屋に行くたびにまた積むのかという自己嫌悪がありますよね。速く読みたいのに、速く読むと味わいが減るのではという不安もあると思います。
結論から言うと小説が積み上がるのは時間がないからではありません。どの本も同じ速さで頭から音にして読むやり方のせいです。場面ごとに速さを変えれば、味わいを残したまま読む冊数は増やせます。
この記事では小説を速読するときに味わいが減る理由と、速さを変えて読むコツ、速読に向く小説・向かない小説を紹介します。
本当に小説まで速く読めるのかと疑っている方こそ先に確かめてください。場面ごとに速さを変える読み方の土台は、下のボタンから受け取れる無料の入門動画講座で試せます。
この記事の執筆・監修
浦地純也(しゃっく)
速読メソッド「GSR」講師 / 株式会社ManaBeラボ 代表取締役

- 株式会社ManaBeラボ代表取締役
- 中学校、高等学校理科教員免許
- 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
- カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格
2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。
その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。
2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。
速読で小説は読める?ビジネス書と違う2つの点

速読で小説は読めますが、ビジネス書と同じ読み方では読めません。違いは次の2つです。
筋を追うだけなら速く読める
あらすじや結末を知りたいだけなら小説も速く読めます。
誰が何をしてどうなったかという筋は、ビジネス書の要点と同じように拾えるからです。会話の多い場面や展開の速い場面は、目で追うだけでも話の流れがつかめます。
情景や気持ちを味わう所は速さを落とす
一方で小説には筋のほかに味わう所があります。
景色の描写や登場人物の迷い、作家ならではの言い回しは、急ぐと頭の中に絵が浮かぶ前に過ぎてしまいます。
私が教えている速読法GSRでも、小説では理解の目安を8割以上に置いて読むことが多いです。ビジネス書のように要点だけ拾って終わりにはしません。
研究では速さと理解は引き換えとされる
心理学者のレイナー教授らは読む研究を広くまとめ、速く読むほど理解は落ちやすいとしています。
そのうえで大意をつかむための拾い読みは役に立つとし、小説を一気に読み切れるような1つの能力や方法はないとも書いています(APS Observer)。だから小説では、速さを落とす所を自分で選ぶ読み方が合います。
しゃっく小説を全部速く読む必要はありません。速く読める所を速く読んで、味わう所に時間を回すのが小説の速読です。
速読そのものが本物かどうかの見分け方は速読とは?怪しいと言われる理由と本物の速読を見分ける5つのポイントで紹介しています。
小説を速読すると味わいが減ると言われる3つの理由


小説を速読すると味わいが減ると言われるのは、速さを変えずに飛ばすからです。よく起きるのは次の3つです。
情景が浮かぶ前に先へ進んでしまう
1つ目は頭の中に絵が浮かぶ前に進むことです。
ビジネス書は言葉の意味が分かれば先へ進めます。小説の描写は読みながら景色や表情を思い浮かべて初めて味わえます。描写の段落まで同じ速さで流すと、筋は分かっても場面の印象が残りません。
伏線や言葉の選び方を読み落とす
2つ目は後で効いてくる一文を見落とすことです。
推理小説の手がかりや何気ない会話が、終盤で意味を持つことがあります。拾い読みで飛ばすと結末の驚きが小さくなります。作家が選んだ言葉の響きも、急ぐと気づかないまま過ぎてしまいます。
登場人物の関係が分からなくなる
3つ目は誰が誰だか分からなくなることです。
登場人物の多い長編では、名前と関係をつかむ前に先へ進むと途中で話が追えなくなります。結局ページを戻って探すことになり、速く読んだつもりでも時間はかかります。



どれも速読が悪いのではなく、どの場面も同じ速さで読むのが原因です。速さを変える場所さえ決めれば防げます。
速く読んで理解が落ちる仕組みは速読で理解力は落ちる?理解できない3つの原因と速さと理解を両立する読み方で詳しく紹介しています。
小説も仕事の本も同じ速さで読んでしまう方は無料の入門動画講座で目的に合わせて速さを変える読み方を先に見ておくと、次のコツが試しやすくなります。
小説を速く読みながら味わう4つのコツ
小説を速く読みながら味わうには、場面ごとに速さを変えます。コツは次の4つです。
読む前に何を楽しみたいかを決める
1つ目は開く前にこの小説で何を楽しみたいかを決めることです。
謎解き・登場人物の気持ち・文章の美しさのどれを楽しみたいかで、ゆっくり読む所が変わります。目的が決まると、速く進めてよい所と止まる所の見分けがつきます。
説明の段落は速く会話と山場はゆっくり読む
2つ目は1冊の中で速さを3段階に分けることです。
時代や場所の説明は速く、会話はふつうの速さで読みます。心が動く山場や結末はゆっくり読みます。いつもの速さで読む場面と速く進める場面ができるので、全体の時間は短くなります。
頭の中の音読は消さずに減らす
3つ目は頭の中の音読を消さずに減らすことです。
小説をじっくり味わいたい場面では、頭の中で音にしながら読むことにも意味があります。説明の段落では音にする量を減らし、大事な一文では音にして味わう。この使い分けで速さと味わいの両方を取れます。


登場人物と場面を1行でメモする
4つ目は登場人物と関係を1行で書き留めることです。
新しい人物が出てきたら、しおりや付箋に名前と関係を1行だけ書きます。長編でも途中で迷わなくなり、ページを戻って探す時間が減ります。



速く読むか、ゆっくり読むかの二択で考えなくて大丈夫です。今夜読む1冊で、説明の段落だけ速く読んでみてください。
速読に向く小説・向かない小説
速読に向くかどうかは小説の何を楽しむかで分かれます。目安は次の表のとおりです。
| 小説の種類 | 速読との相性 | 読み方の目安 |
|---|---|---|
| ミステリー・サスペンス | 向く | 展開は速く、手がかりの場面だけゆっくり |
| 冒険・SF・時代小説 | 向く | 背景の説明は速く、山場はゆっくり |
| 2回目以降の再読 | 向く | 好きな場面を探して、その場面だけ味わう |
| 純文学・文体の美しい作品 | 向きにくい | 言葉の響きを楽しむので、いつもの速さで |
| 詩・短歌に近い文章 | 向かない | 1行ずつ音にして味わう |
速く読みやすいのは筋が中心の小説
ミステリーや冒険ものなど話の展開を楽しむ小説は速読と相性がよいです。
先が気になって読む本は、説明の段落を速く進めても面白さが減りにくいからです。2回目に読む本も、筋が分かっているので好きな場面を探して味わえます。
ゆっくり読みたいのは文章そのものを楽しむ小説
純文学や詩に近い作品など言葉そのものを味わう小説は、速さより味わいを優先します。
こうした本はいつもの速さで読むほうが向いています。速読はどの本も速く読む技術ではなく、速く読む本とゆっくり読む本を選べるようにする技術です。
速読に向く本・向かない本の全体は速読のメリット5つとデメリット3つ|弱点の補い方と向く本・向かない本でまとめています。
速読で仕事の本を速く読めば小説の時間が増える
小説を読む時間を増やすいちばんの近道は、仕事の本を速く読むことです。
読み分けは一度身につければずっと使える
最初に数えた積んだままの小説は、読み方が変わらなければこれからも増えていきます。
仕事の本や資料を要点だけ速く読めるようになると、浮いた時間を小説に回せます。読み分けは一度身につければ、仕事の本にも小説にもこの先ずっと使えます。
積読を減らす方法は積読解消の方法5つ|今日からできる解消法と二度と積まない読み方でも紹介しています。
1冊に1〜2か月かかっていた受講生の声
以前は1冊に1〜2か月かかっていた方も、今はすきま時間で本を読むようになりました。


速読とは、「結局アウトプットできないもの」と思っていました。受講後は、短時間で読み、本の要点を理解をしながらアウトプットできるようになりました。以前は1冊1〜2ヶ月かけて読んでも、全然記憶していなかったので大きな変化です。その結果、すきま時間を活用して副業の勉強と実践ができるようになり、本業と同じくらい稼ぐ事ができるようになりました。今では完全に会社を辞めて、楽しく働いています。
小説を味わう時間を残したい方ほど速く読む本とゆっくり読む本を分ける読み方を先に知っておくと役に立ちます。
小説を味わう時間を増やすには、仕事の本や資料を要点だけ速く読めるようにするのが近道です。入門動画講座では、読む目的を決めて要点をつかむ読み方を順番に見られます。
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速読と小説のよくある質問
- 速読で小説は読めますか?
-
読めます。筋を追う所は速く読めますが、情景や気持ちを味わう所は速さを落とします。場面ごとに速さを変えると味わいを残したまま読む時間を短くできます。
- 速読すると小説がつまらなくなりませんか?
-
全部を同じ速さで飛ばすと、伏線や情景が残らずにつまらなく感じやすくなります。説明の段落だけ速く読み、会話や山場をゆっくり読めば面白さは減りにくいです。
- 小説を速く読むコツは何ですか?
-
読む前に何を楽しみたいかを決め、説明は速く・会話はふつう・山場はゆっくりと速さを3段階に分けます。登場人物を1行でメモすると長編でも迷いません。
- 速読に向いている小説はありますか?
-
ミステリーや冒険もののように話の展開を楽しむ小説や、2回目に読む本は向いています。純文学や詩に近い作品は言葉を味わうので、いつもの速さが向いています。
- 頭の中で音読しないと小説を味わえませんか?
-
大事な一文を味わう場面では、頭の中で音にして読むことにも意味があります。音読を消そうとせず、説明の段落でだけ減らすのが小説に合った読み方です。
- 本当に小説まで速く読めるようになりますか?
-
疑うのは自然なことです。だからこそ大きなお金をかける前に、無料の入門動画講座で速さを変える読み方を一度確かめてみてください。
まとめ
小説の速読は速さを変える場所を選ぶ読み方です。
- 筋を追う所は速く読めるが、情景や気持ちを味わう所は速さを落とす
- 味わいが減るのはどの場面も同じ速さで飛ばすから
- 読む前に楽しみたいことを決め、説明は速く・山場はゆっくり読む
- 頭の中の音読は消さずに減らし、登場人物は1行でメモする
- 仕事の本を速く読めれば、小説をじっくり読む時間が残る
積んだままの小説は、読み方が変わらなければこれからも増えていきます。
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