経営者の愛読書ランキングを調べてみたら、記事によって並ぶ本がばらばらで、どれを信じればいいのか迷ったことはありませんか?
ランキングと書かれていても、どんな調査で決めた順位なのかが書かれていない記事が多いんですよね。有名な社長の愛読書として紹介されている本も、本人がどこでそう言ったのかまでは分からないことがほとんどです。
経営者100人への調査で最も多く選ばれた本は、コヴィーの『7つの習慣』でした。
2位は稲盛和夫さんの『生き方』、3位はカーネギーの『人を動かす』で、別の調査でも同じ本が並びます。
そして本人の言葉をたどると、経営者は愛読書を何度も読み返しているという共通点が見えてきます。
この記事では、出典のある調査の順位と、経営者本人が講演や寄稿、取材などの公の場で挙げた本だけを、出典つきで紹介します。あわせて、その本を自分の1冊にする読み方もお伝えします。
この記事の執筆・監修
浦地純也(しゃっく)
速読メソッド「GSR」講師 / 株式会社ManaBeラボ 代表取締役

- 株式会社ManaBeラボ代表取締役
- 中学校、高等学校理科教員免許
- 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
- カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格
2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。
その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。
2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。
調査でわかる経営者の愛読書ランキング

経営者の愛読書ランキングとして、出典がはっきりしている調査は3つあります。いちばん新しく、順位まで公表されているのが2020年の経営者100人への調査です。
| 調査 | 時期 | 対象 | 上位に挙がった本 |
|---|---|---|---|
| ラーニングエージェンシー | 2020年 | 経営者100人 | 7つの習慣、生き方、人を動かす |
| 経営者JP | 2017年 | エグゼクティブ238人 | 7つの習慣、マネジメント、生き方 |
| 日刊ゲンダイ「社長の本棚」 | 2015年 | 34社の社長 | 司馬遼太郎の小説(特に坂の上の雲) |
3つは聞き方も対象も違いますが、同じ本や同じ著者が何度も顔を出します。順番に見ていきましょう。
経営者100人の調査の1位は『7つの習慣』
社会人になってから影響を受けた本として、経営者100人が最も多く選んだのは『7つの習慣』です。
人材育成の会社ラーニングエージェンシーが、2020年9〜10月に全国の経営者100人へWebで聞いた調査の結果です。
| 順位 | 書名 | 著者 |
|---|---|---|
| 1位 | 7つの習慣 | スティーブン・R・コヴィー |
| 2位 | 生き方 | 稲盛和夫 |
| 3位 | 人を動かす | デール・カーネギー |
| 4位 | ビジョナリー・カンパニー | ジム・コリンズ |
| 5位 | ビジョナリー・カンパニー2 | ジム・コリンズ |
| 5位 | マネジメント | ピーター・ドラッカー |
出典:株式会社ラーニングエージェンシー「経営者100人の意識調査」2020年10月23日。5位は同率です。
調査の発表では、短期的な成果を得るためのハウツー本ではなく、長く成功し続けるための原理原則を書いた本が選ばれた、とまとめられています。
著者別の1位は稲盛和夫
同じ調査を著者別に数え直すと、1位は京セラとKDDIを創業した稲盛和夫さんです。
| 順位 | 著者 |
|---|---|
| 1位 | 稲盛和夫 |
| 2位 | スティーブン・R・コヴィー |
| 3位 | ピーター・ドラッカー |
| 3位 | ジム・コリンズ |
| 5位 | デール・カーネギー |
| 6位 | 松下幸之助 |
稲盛さんと松下幸之助さんという2人の経営者の本と、学者やコンサルタントが書いた経営の本が並んでいるのが分かりますよね。
経営者は外の専門家の視点と、手本になる先輩経営者の生き方の両方から学んでいるんです。
エグゼクティブ238人の調査でも上位は同じ顔ぶれ
管理職以上のエグゼクティブ238人に聞いた別の調査でも、人生で最も影響を受けたビジネス書には同じ顔ぶれが並びました。エグゼクティブの転職支援をしている経営者JPが、2017年に発表した調査です。
- 『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー
- 『マネジメント』ピーター・F・ドラッカー
- 『生き方』稲盛和夫
出典:株式会社経営者JP「エグゼクティブの読書に関する意識調査」2017年9月29日
聞いた相手も時期も違う2つの調査で、上位の3冊のうち2冊が重なっています。経営者の愛読書は、流行りの本より長く読み継がれている本に集まるんです。
小説では司馬遼太郎がよく選ばれる
愛読書を小説に絞ると、司馬遼太郎の作品がよく選ばれています。
経営者JPの調査で影響を受けた小説として挙がったのは、次の3作です。
- 『坂の上の雲』司馬遼太郎
- 『竜馬がゆく』司馬遼太郎
- 『海賊とよばれた男』百田尚樹
日刊ゲンダイが34社の社長に愛読書を聞いた連載「社長の本棚」でも、司馬遼太郎が目立ちました。ほぼ4人に1人が名前を挙げ、なかでも『坂の上の雲』がいちばん人気です。
『坂の上の雲』は明治の日本を、『竜馬がゆく』は幕末を、『海賊とよばれた男』は出光興産の創業者をモデルに描いた小説です。どれも、先の見えない時代に組織や国を動かした人の物語なんですよね。
しゃっくビジネス書だけでなく小説も愛読書に入っているのは、ちょっと意外じゃないですか? 人を動かす場面を、物語の中で何度も体験できるからなんだと思います。
ランキング上位6冊の中身と向く人


ランキング上位の6冊は、自分の習慣、心のあり方、人間関係、会社の続け方、経営者の役割という、経営の土台になるテーマをそれぞれ扱っています。
| 書名 | 扱っているテーマ | ページ数 |
|---|---|---|
| 完訳 7つの習慣 | 自分の習慣と人格 | 521ページ |
| 生き方 | 心のあり方と考え方 | 246ページ |
| 人を動かす | 人間関係の原則 | 352ページ |
| ビジョナリー・カンパニー | 長く続く会社の条件 | 475ページ |
| ビジョナリー・カンパニー2 | 良い会社が飛躍する条件 | 360ページ |
| マネジメント(エッセンシャル版) | 経営者の役割と仕事 | 302ページ |
1冊ずつ、どんな本でどんな人に向くのかを紹介します。
自分の習慣を見直す『7つの習慣』
『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』は、仕事の成果を出す前に、自分の習慣と人格を整えたい人に向く1冊です。テクニックより先に人としての土台を作る、という考え方が全体を貫いています。
- 著者:スティーブン・R・コヴィー(訳:フランクリン・コヴィー・ジャパン)
- 出版社:キングベアー出版
- 発行年:2013年(完訳版)
- 向く人:部下を持ち、自分の振る舞いを見直したい人
- 紹介ページ:紀伊國屋書店
主体的である、終わりを思い描くことから始める、最優先事項を優先するといった7つの習慣を、自分を変える習慣と人との関係を変える習慣に分けて説明しています。
心のあり方を問う『生き方』
『生き方 人間として一番大切なこと』は、経営者としての判断の軸を、心のあり方から作り直したい人に向く1冊です。京セラとKDDIを創業した稲盛和夫さんが、仕事と人生の考え方をまとめています。
- 著者:稲盛和夫
- 出版社:サンマーク出版
- 発行年:2004年
- 向く人:判断に迷ったときの拠り所がほしい人
- 紹介ページ:紀伊國屋書店
人生や仕事の結果は、考え方と熱意と能力の掛け算で決まる、という稲盛さんの考え方がこの本の中心です。能力より先に考え方を正しく持つことが大事だと説いています。
人間関係の原則を学ぶ『人を動かす』
『人を動かす』は、部下や取引先との関係に悩んでいる人に向く1冊です。人を動かすための原則を、たくさんの実話を使って説明しています。
- 著者:デール・カーネギー(訳:山口博)
- 出版社:創元社
- 発行年:2023年(改訂新装版。日本では1937年から刊行)
- 向く人:部下や取引先との関係に悩んでいる人
- 紹介ページ:創元社
人を責めずに理解しようとする、相手の立場に立って話すといった人間関係の30の原則が、実際にあった話と一緒に紹介されています。
会社を長く伸ばす『ビジョナリー・カンパニー』の2冊
『ビジョナリー・カンパニー』の2冊は、会社を長く続け、さらに伸ばすための条件を知りたい人に向いています。どちらも、実際の企業を長い期間にわたって調べた結果をまとめた本です。
- 著者:ジム・コリンズ(1作目はジェリー・ポラスとの共著。訳:山岡洋一)
- 出版社:日経BP
- 発行年:1作目『時代を超える生存の原則』1995年、2作目『飛躍の法則』2001年
- 向く人:会社の理念や組織づくりを考えている経営者・役員
- 紹介ページ:Amazon(1作目)/Amazon(2作目)
1作目は、時代を超えて続く18社をライバル企業と比べ、長く続く会社の根っこには基本理念があると示しました。2作目は、良い会社から偉大な会社へ飛躍した企業を調べ、その共通点をまとめています。
経営者の役割を定義する『マネジメント』
『マネジメント[エッセンシャル版]基本と原則』は、経営者や管理職の仕事とは何かを基本から押さえたい人に向く1冊です。ドラッカーの大著『マネジメント』の大事な所を、入門書として1冊にまとめています。
- 著者:P.F.ドラッカー(編訳:上田惇生)
- 出版社:ダイヤモンド社
- 発行年:2001年
- 向く人:管理職になったばかりの人、経営の基本を学び直したい人
- 紹介ページ:紀伊國屋書店
マネジメントの仕事は実践であり、成果を出すことだと定めたうえで、組織が果たす使命と役割、取り組むべき仕事、長い目で考える戦略を説明しています。
有名経営者・社長が公の場で挙げた愛読書
有名経営者の愛読書として、本人が講演や寄稿、公式サイト、取材ではっきり挙げている本は限られています。ここでは、本人の言葉が出典として残っている本だけを紹介します。
インターネットには、誰がいつ言ったのかが分からない愛読書の紹介も多くあります。そうした本は、ここでは取り上げていません。


| 経営者 | 愛読書 | 出典の種類 |
|---|---|---|
| 孫正義さん(ソフトバンクグループ創業者) | 竜馬がゆく | 本人の講演 |
| 柳井正さん(ファーストリテイリング会長兼社長) | プロフェッショナルマネジャー | 本人の寄稿 |
| 稲盛和夫さん(京セラ創業者) | 南洲翁遺訓 | 京セラの公式サイト |
| ビル・ゲイツさん(マイクロソフト共同創業者) | 人と企業はどこで間違えるのか? | 本人のブログ |
孫正義さんの『竜馬がゆく』
ソフトバンクグループを創業した孫正義さんは、15歳のときに読んだ『竜馬がゆく』が人生を変えた1冊だと語っています。
2010年3月の講演「孫正義LIVE2011」で、孫さんは家庭教師の先生に勧められてこの本を読み、衝撃を受けたと話しました。
この本で高い志を持つようになり、16歳でアメリカへ渡ったことを、坂本龍馬の脱藩に重ねています(出典:ログミーBusiness)。
- 著者:司馬遼太郎
- 出版社:文藝春秋(文春文庫、新装版・全8巻)
- 発行年:1998年(新装版)
柳井正さんの『プロフェッショナルマネジャー』
ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正さんは、『プロフェッショナルマネジャー』を全人生でいちばん学んだ本だと書いています。
プレジデントへの寄稿で、柳井さんはこの本ほど衝撃を受けた本はなかったと書いています。読んで、自分の経営は甘かったと思わざるをえなかったそうです。
出典:PRESIDENT Online 2011年1月23日
- 著者:ハロルド・ジェニーン、アルウィン・モスコー(訳:田中融二、解説:柳井正)
- 出版社:プレジデント社
- 発行年:2004年
アメリカの大企業ITTで、58四半期連続の増益を続けた経営者ジェニーンの経営の考え方をまとめた本です。
稲盛和夫さんの『南洲翁遺訓』
稲盛和夫さんが机の上に置き続けていたのが、西郷隆盛の言葉を集めた『南洲翁遺訓』です。
京セラの稲盛ライブラリーの公式サイトでは、和綴じの『南洲翁遺訓』が常に稲盛さんの机上に置かれていたことが紹介されています。
講演でも、西郷の人生とともにこの本の一節をたびたび引用していました(出典:京セラ 稲盛ライブラリー「思想の源流を探る」)。
- 著者:西郷隆盛(編:山田済斎)
- 出版社:岩波書店(岩波文庫『西郷南洲遺訓』)
- 発行年:1939年
全41条の遺訓には、人の上に立つ者が身につけるべき考え方が書かれています。同じページでは、稲盛さんが中村天風の『研心抄』の一節を、1982年度の京セラの経営スローガンにしたことも紹介されています。
ビル・ゲイツさんの『人と企業はどこで間違えるのか?』
マイクロソフトを共同創業したビル・ゲイツさんは、ジョン・ブルックスの『Business Adventures』を最高のビジネス書だと書いています。
ゲイツさんがこの本を知ったのは20年以上前で、投資家のウォーレン・バフェットさんから薦められ、借りて読んだそうです。
2014年夏、ゲイツさんは自身のブログ「GatesNotes」で、これまで読んだ中で最高のビジネス書としてこの本を紹介しました。
出典:GatesNotes「The best business book I’ve ever read」
- 著者:ジョン・ブルックス(訳:須川綾子)
- 出版社:ダイヤモンド社
- 発行年:2014年(原書は1969年)
- 紹介ページ:HONZ
フォードやGE、ゼロックスなどの経営者が、どこで判断を誤り、どこで誤らなかったのかを10の物語で描いた本です。
現役社長4人が取材で挙げた本
いま会社を率いている社長たちも、取材の中で愛読書を挙げています。日経BOOKプラスが2025年に社長たちの座右の書を聞いた記事からの抜粋です。
| 社長 | 愛読書 | 本人の言葉(要約) |
|---|---|---|
| 土本清幸さん(平和不動産) | 商売心得帖(松下幸之助、PHP文庫、2001年) | 今でも時々読み直し、社長に就任したときにも再読した |
| 木村元彦さん(沢井製薬) | 道をひらく(松下幸之助、PHP研究所、1968年) | 30代で仕事の進め方に悩んだときに出会い、会社の本棚に置いていつでも読み返せるようにしている |
| 黒崎淳さん(クリーク・アンド・リバー社) | 生き方(稲盛和夫、サンマーク出版、2004年) | 仕事で充実感を得ることについての稲盛氏の言葉に深く共感した |
| 笹山晋一さん(東京ガス) | 現代語訳 論語と算盤(渋沢栄一、ちくま新書、2010年) | 渋沢栄一の考え方が自社の経営に根付いている |
出典:日経BOOKプラス「トップを支える『カリスマ経営者の哲学』<社長たちの座右書>」2025年10月14日
ここでも、松下幸之助さんと稲盛和夫さんの本が選ばれています。調査のランキングと、現役の社長が自分の言葉で挙げた本が、きれいに重なっているんです。
経営者の愛読書に共通する3つの特徴
調査の順位と本人の言葉を並べてみると、経営者の愛読書には3つの共通点があります。


- すぐ使えるコツより、原理原則を書いた本が選ばれている
- 同じ本を何度も読み返している
- 若いころや壁にぶつかったときに出会っている
すぐ使えるコツより原理原則の本が選ばれる
経営者の愛読書に選ばれるのは、明日すぐ使えるコツの本ではなく、何十年たっても変わらない原理原則を書いた本です。
ランキング上位の6冊は、いちばん新しい『ビジョナリー・カンパニー2』でも日本で出てから20年以上たっています。『道をひらく』は1968年、『人を動かす』は日本では1937年から読まれてきた本です。
経営者の判断には、前例のない問題が次々にやってきます。そんなとき頼りになるのは、場面ごとのコツより、どんな場面にも当てはまる考え方なんです。
同じ本を何度も読み返している
経営者にとっての愛読書は、一度読んで終わる本ではなく、何度も読み返す本です。本人の言葉を見ると、それがはっきり分かります。
- 『坂の上の雲』を3〜4回読み返した社長が2人(日刊ゲンダイ「社長の本棚」)
- 『「空気」の研究』を7回読み、7人の部下に贈った社長(同)
- 『商売心得帖』を時々読み直し、社長就任のときにも再読(日経BOOKプラス)
- 『道をひらく』を会社の本棚に置き、いつでも読み返せるようにしている(同)
- 『南洲翁遺訓』を常に机の上に置いていた稲盛和夫さん(京セラ稲盛ライブラリー)
土本社長は、読むたびに響く箇所が違い、自分の現状を映し出してくれる鏡のような本だと話しています。立場や悩みが変わると、同じ本から受け取るものも変わるんですよね。



愛読書って、たくさんの本の中の1冊じゃなくて、何度も帰ってくる場所みたいな本なんですよね。
私は以前から、会社は経営者の器以上に大きくならないとお伝えしています。経営者が何度も同じ本に戻るのは、その器を広げ続けるためなんだと思います。
若いころや壁にぶつかったときに出会っている
経営者が愛読書に出会ったのは、若いころや、仕事で壁にぶつかった時期であることが多いです。
- 孫正義さん:15歳のとき、家庭教師に勧められて『竜馬がゆく』を読んだ
- 稲盛和夫さん:13歳で病気をしたときに谷口雅春の『生命の実相』を読んだと、稲盛ライブラリーの同じページで紹介されている
- 木村元彦さん:30代で仕事の進め方に悩んだときに『道をひらく』を手にした
迷っている時期に読んだ本は、その後の判断の物差しになります。だから愛読書は、読んだ時期の悩みと一緒に、その人の中に残り続けるんです。
経営者の愛読書を自分の1冊にする選び方と読み方
経営者の愛読書を自分の1冊にするには、今の悩みに近い本を選び、何度も読み返す前提で読むことです。そのためには、読み返す時間も見積もっておく必要があります。


今の悩みに近い1冊から選ぶ
ランキング上位の本から選ぶなら、今の自分がいちばん悩んでいることに近い1冊から始めてください。悩みと本が合っていると、読み返すたびに答えが見つかります。
| 今の悩み | 選ぶ本 |
|---|---|
| 自分の振る舞いや時間の使い方を見直したい | 7つの習慣 |
| 判断に迷ったときの拠り所がほしい | 生き方、道をひらく |
| 部下や取引先との関係に悩んでいる | 人を動かす |
| 会社の理念や組織づくりを考えたい | ビジョナリー・カンパニー |
| 管理職・経営者の仕事を基本から学びたい | マネジメント |
物語で読みたい人は、経営者に人気の『坂の上の雲』や『竜馬がゆく』から入ってもかまいません。
1回目は全体をつかみ2回目から深く読む
何度も読み返す前提なら、1回目から全部を理解しようとしなくて大丈夫です。1回目は全体の流れと大事な主張をつかみ、2回目から自分の仕事に引きつけて深く読んでいけばいいんです。
1回目で細かい所まで覚えようとすると、500ページ近い本では途中で止まってしまいます。目次と章の結論を先に読み、本全体の地図を作ってから読み進めると、2回目に深く読む所が見えてきます。
読み返すたびに、前回は素通りした一文が刺さるようになります。それが、土本社長の言う鏡のような本なんですよね。
読み返す時間の目安は6冊で約60時間
ランキング上位の6冊を平均的な速さで3回ずつ読むと、合計で約60時間かかります。1日30分ずつ読むなら、約4か月です。
計算の前提は次の2つです。
- 日本人の平均的な読む速さは、1分あたり約500字
- 1冊を10万字と控えめに見積もる
10万字を1分500字で読むと、1冊で約3時間20分です。6冊なら約20時間で、3回読めば約60時間になります。
実際には、上位6冊は246〜521ページと厚い本が多いので、時間はもっとかかります。


| 読む速さ | 6冊を1回 | 6冊を3回 | 1日30分で3回読むまで |
|---|---|---|---|
| 1分500字 | 約20時間 | 約60時間 | 約120日 |
| 1分1,000字 | 約10時間 | 約30時間 | 約60日 |
| 1分2,000字 | 約5時間 | 約15時間 | 約30日 |



え、愛読書を3回読むだけで4か月?って思いますよね。毎日の仕事のあとに続けるのは、けっこう大変です。
愛読書を読み返せていないのは、意志が弱いからではありません。読む速さと、読み返したい回数の計算が合っていないだけなんです。


読み返す時間をつくる速読法GSR
理解を落とさずに読む速さを上げて、愛読書を読み返す時間をつくるのが、私が教えている速読法GSRです。
経営者の愛読書の話で速読の話をするのは、愛読書を自分のものにする壁が、本選びより読み返す時間にあるからです。
経営者は同じ本を何度も読み返していましたよね。読み返す回数を増やすいちばん確実な方法は、1回にかかる時間を縮めることなんです。
速読と聞くと、ページを飛ばして読むことを想像するかもしれません。でもGSRは、脳の使い方を変える読み方のトレーニングです。
GSRで変えるのは、次の2つです。
- 頭の中で文字を音にしながら読むクセ(内声化)を減らし、ラクに読める速さを上げる
- 全部を理解しようとせず、先に骨組みと要点をつかむ読み方に変える


先に全体をつかんでから深く読むのは、さきほどお伝えした愛読書の読み方そのものです。1回目を短い時間で読めれば、2回目、3回目と読み返す回数を無理なく増やせます。


GSRを学んだ受講生は、読む速さだけでなく、読んだ本を仕事に活かす量も増えています。
6週間で学ぶGSRオンラインマスタースクールでは、受講期間の読書速度が中央値で20.68倍になりました(出典:PR TIMES 2026年4月8日のプレスリリース。受講生の一部を抜き出したデータ)。


GSR式速読を学び、494文字/分→146,300文字/分まで読めるようになりました。100倍以上のスピードアップをして、昔は年間1冊くらいしか本を読まなかったのですが、今では年間600冊以上の本を読んでいます。
その結果、患者さんの訴えていることの表面的な言葉だけでなく、裏の意味まで読み取れるようになって治療の質が上がりましたし、患者さんが増えてビジネス面での成果にも繋がりました。そして、本の知識を元に、学会で発表することもできました。


本を読む速度が、GSR受講前と比べると119倍速くなりました。ただ速くなっただけではなく仕事に活かせるアウトプットもできています。個人的には、「速いスピード」で仕事をすることが自然にでき、生産性が上がったことが嬉しかったです。
2人に共通しているのは、たくさん読めるようになったうえで、読んだ内容を自分の仕事に活かしていることです。



愛読書を何度も読み返せる読み方を身につけると、経営者が本から受け取っているものを、自分も受け取れるようになりますよ。
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経営者の愛読書についてよくある質問
- 経営者の愛読書ランキングの1位は何ですか?
-
経営者100人に聞いた2020年の調査(ラーニングエージェンシー)では、1位がコヴィーの『7つの習慣』、2位が稲盛和夫さんの『生き方』、3位がカーネギーの『人を動かす』でした。2017年のエグゼクティブ238人の調査でも、『7つの習慣』『マネジメント』『生き方』が挙がっています。
- 社長の愛読書で多い本は何ですか?
-
調査では『7つの習慣』『生き方』『人を動かす』『マネジメント』がよく挙がります。著者では稲盛和夫さんと松下幸之助さんが多く、現役の社長が取材で挙げた本にも『道をひらく』『商売心得帖』『生き方』が入っています。小説では司馬遼太郎の作品、特に『坂の上の雲』が人気です。
- 孫正義さんや柳井正さんの愛読書は何ですか?
-
孫正義さんは15歳で読んだ『竜馬がゆく』を人生を変えた本として講演で語っています。柳井正さんはプレジデントへの寄稿で、『プロフェッショナルマネジャー』を全人生でいちばん学んだ本だと書いています。どちらも本人の言葉が出典として残っています。
- 経営者の愛読書に小説が多いのはなぜですか?
-
経営者JPの調査では『坂の上の雲』『竜馬がゆく』『海賊とよばれた男』が挙がり、日刊ゲンダイの連載では社長のほぼ4人に1人が司馬遼太郎の名前を挙げました。どれも先の見えない時代に人や組織を動かした人の物語で、判断や決断の場面を物語の中で何度も追体験できます。
- 経営者の愛読書は何回くらい読むものですか?
-
決まった回数はありませんが、本人の言葉では3〜4回、7回と読み返した社長がいます。社長就任のときに再読した人や、会社の本棚に置いていつでも読み返せるようにしている人もいます。愛読書は一度読んで終わる本ではなく、立場や悩みが変わるたびに戻る本です。
- 読むのが遅くても、愛読書を何度も読み返せますか?
-
読み返せますが、時間はかかります。平均的な速さの1分約500字だと、ランキング上位の6冊を3回ずつ読むのに約60時間、1日30分で約4か月かかります。速読法GSRで読む速さを上げれば、同じ時間で読み返せる回数を増やせます。
この悩みの全体像は「リーダーシップのおすすめ本9選」にまとめています。あわせて「経営者は月に何冊本を読む?調査でわかる社長の読書量の平均と増やし方」「『本は読めないものだから心配するな』の要点」も読まれています。
まとめ
経営者の愛読書ランキングは、調査の順位と本人の言葉で確かめると、同じ本が何度も顔を出します。
- 経営者100人の調査の1位は『7つの習慣』、2位は『生き方』、3位は『人を動かす』
- 著者別では稲盛和夫さんが1位、松下幸之助さんも上位
- 小説では司馬遼太郎、特に『坂の上の雲』が人気
- 孫正義さんは『竜馬がゆく』、柳井正さんは『プロフェッショナルマネジャー』を本人の言葉で挙げている
- 経営者は愛読書を何度も読み返している
- 上位6冊を平均的な速さで3回読むと約60時間かかる
経営者の愛読書は、特別な人だけが読める本ではありません。何度も読み返す時間をつくれるかどうかで、その本から受け取れるものが変わるだけなんです。
今日はまず、今の悩みに近い1冊を決めてください。
そのうえで、その1冊を何度でも読み返せる自分になりたいなら、迷わず無料の入門動画講座を受け取ってください。読む速さを変えれば、愛読書を読み返せる回数は、ここから大きく増やせます。













