ほかの経営者は月に何冊くらい本を読んでいるんだろうと、ふと気になったことはありませんか?
経営者の集まりで「最近こんな本を読んだ」と話す人がいると、自分の読書量は少ないんじゃないかと落ち着かなくなりますよね。
読みたい本は机に積み上がっているのに、なかなか手が回らない。そんな自分を、だらしないと責めてしまう方も多いんです。
でも、読めていないのは意欲が足りないからではありません。
経営者の読書量は、調査で見ると月1〜3冊が最も多く、月3冊以上読む人は約4割です。そして経営者の約7割は、今より読書量を増やしたいと答えています。
冊数を分けているのは意欲より、読むのに使える時間の差なんです。
この記事では、出典のある調査で経営者・社長の読書量を確かめたうえで、月に何冊読めばいいかの目安と必要な時間、忙しくても冊数を増やす読み方を紹介します。
この記事の執筆・監修
浦地純也(しゃっく)
速読メソッド「GSR」講師 / 株式会社ManaBeラボ 代表取締役

- 株式会社ManaBeラボ代表取締役
- 中学校、高等学校理科教員免許
- 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
- カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格
2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。
その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。
2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。
経営者が月に読む本の冊数は1〜3冊が最も多い
経営者が月に読む本の冊数は、1〜3冊がいちばん多い層です。月に1冊以上読む経営者は約7割、月3冊以上は約4割というのが、調査から見える姿です。

経営者の読書量を調べた調査は多くありません。ここでは、調べた主体・年・対象がはっきりしている3つの調査で見ていきます。
経営者182人の調査では月1〜3冊が46.1%
経営者182人に月の読書量を聞いた調査では、月1〜3冊と答えた人が46.1%で最も多い結果でした。
有限会社がんばれ社長が2014年11月に行ったWebアンケートです。メールマガジンの読者とFacebookの友だち263名が答え、そのうち182名が経営者でした。
経営者の答えは次のように分かれました。
| 月の冊数 | 経営者の割合 |
|---|---|
| 1冊未満 | 11.5% |
| 1〜3冊 | 46.1% |
| 4〜6冊 | 25.8% |
| 7〜9冊 | 5.5% |
| 10〜15冊 | 6.6% |
月4冊以上読む経営者は、足し合わせると約4割になります。一方で、月10冊を超えて読む人は1割に届きません。
経営者の66.6%が月1冊以上で38.3%が月3冊以上
働く人528人を役職別に分けた調査では、経営者の66.6%が月に1冊以上、38.3%が月に3冊以上読んでいました。
株式会社壺中天が2023年10月に行った、仕事をしている20代以上の男女へのWEB調査です(出典:壺中天 大人の読書習慣実態調査)。
| 役職 | 月1冊以上 | 月3冊以上 |
|---|---|---|
| 経営者 | 66.6% | 38.3% |
| 管理職 | 79.0% | 43.0% |
| メンバー | 52.6% | 18.1% |
経営者と管理職は、メンバーより月3冊以上読む人の割合が2倍以上高くなっています。
日本人全体では6割が月に1冊も読まない
日本人全体で見ると、1か月に本を1冊も読まない人が62.6%います。
文化庁が2024年3月に全国の16歳以上を対象に行った、令和5年度 国語に関する世論調査の結果です。月に1冊以上読む人は36.9%でした。
月に1冊でも読んでいれば、日本人全体の上位約4割に入ります。経営者の読書量は、平均的な日本人よりはっきり多いんです。
しゃっく月1冊でも、全体で見ればもう読んでいる側なんですよね。少ないと落ち込む前に、まず自分の位置を確かめてみてください。
社長の読書量の平均は分布で見る
社長の読書量は、平均の冊数より、何冊の人がどのくらいいるかという分布で見るのがおすすめです。
今回確かめた調査には、経営者の平均冊数を公表しているものがありませんでした。
仮に平均があっても、月10冊以上読む一部の人が平均を大きく引き上げます。多くの経営者がいる月1〜3冊の層が見えにくくなってしまうんです。
また、調査ごとに対象と年が違います。メールマガジンの読者のように、もともと学ぶ意欲が高い人が多く答えている調査もあります。数字は目安として受け取ってください。
ネットでは、年収の高い人ほど読書量が多いという話もよく見かけます。年収と読書量の関係を調べたデータと、その読み方は別の記事でまとめています。


経営者は月に何冊読めばいいか
経営者の読書量の目安は、月3〜4冊です。月3冊以上読めば、経営者の中でも読書量の多い約4割に入ります。
ただ、冊数を決める前に知っておいてほしいことがあります。月に何冊読めるかは、毎日どれだけの時間を読書に使えるかで、ほぼ決まってしまうんです。
月3冊以上読めば経営者の上位約4割に入る
月3冊以上読んでいれば、経営者の中で読書量の多い上位約4割に入ります。
壺中天の調査では、月3冊以上読む経営者は38.3%でした。がんばれ社長の調査でも、月4冊以上の経営者は約4割です。どちらの調査でも、月3〜4冊が多く読む経営者の入り口になっています。
まず月3冊を続けられたら、経営者として読書量で引け目を感じる必要はありません。
月4冊読むには1日約30分が必要
月4冊を読むには、毎日およそ30分の読書時間が必要です。
ここからは私の計算です。一般的なビジネス書を1冊約10万字、読む速さを日本人の平均の目安とされる1分約500字と仮定します。すると1冊を読み終えるのに約200分、つまり3時間20分かかります。


| 月の冊数 | 1か月に必要な時間 | 1日あたり(30日) |
|---|---|---|
| 1冊 | 約3時間20分 | 約7分 |
| 3冊 | 約10時間 | 約20分 |
| 4冊 | 約13時間20分 | 約27分 |
| 10冊 | 約33時間20分 | 約67分 |
1日27分なら、なんとか作れそうな気もしますよね。でも、出張の日も、会食の日も、トラブル対応で手が離せない日も、毎日欠かさず30分です。
月10冊読むには1日1時間以上が必要
月10冊を読むには、毎日1時間以上の読書時間が必要です。
先ほどの計算では、月10冊で1日約67分になります。月10冊以上読む経営者が1割に届かないのも、毎日1時間を読書に回し続けられる人が少ないことを考えるとうなずけます。



月10冊読む人は、意志が強いというより、毎日1時間を読書に回せる働き方をしているんです。自分と比べて落ち込む必要はありません。
自分の読む速さが1分何文字くらいなのかは、簡単に測れます。測っておくと、月に何冊読めるかを自分の数字で計算できるようになります。


読書量が多い経営者に共通する読み方
読書量が多い経営者は、朝起きてから読み、移動や休憩の隙間時間にも読み、読んだ内容を人に話しています。


経営者の多くは、今の冊数で満足しているわけではありません。がんばれ社長の調査では、経営者に理想の読書量を聞いています。
- 今の2倍程度:29.1%
- 今の1.5倍:17.0%
- 今の2倍以上:15.4%
- 今の3倍以上:6.0%
- 今のままでよい:26.9%
増やしたいと答えた人を足すと、67.5%になります。経営者の約7割が、もっと読みたいと思っているんです。
では、実際に多く読んでいる経営者は、いつどう読んでいるのでしょうか。壺中天の調査では、経営者は管理職やメンバーとは違う読み方をしていました。
朝起きてから読む
読書量が多い経営者は、朝起きてから仕事が始まるまでの時間に読んでいます。
壺中天の調査では、本を読むタイミングとして朝起きてからを選んだ経営者が、メンバーより10ポイント以上多い結果でした。
朝は、まだメールも電話も来ない時間です。夜は会食や疲れで読めない日があっても、朝の20分なら毎日同じように取りやすいんです。
移動や休憩の隙間時間に読む
読書量が多い経営者は、仕事の休憩時間や移動中のような隙間時間も読書に使っています。
同じ調査で、経営者は隙間時間に読む人の割合がメンバーより10〜20ポイントほど高くなっていました。
まとまった1時間を作るのは難しくても、移動の15分と昼休みの10分なら毎日あります。1冊を一気に読み切ろうとせず、細切れの時間を足していく読み方です。
読んだ内容を人に話す
読書量が多い経営者は、読んだ内容を人に話したり、SNSで発信したりしています。
壺中天の調査では、読んだ内容を誰かに話す経営者は管理職やメンバーより20〜30ポイント、SNSやWEBで発信する経営者は10ポイント多い結果でした。
人に話すつもりで読むと、全部を覚えようとせず、話せる要点を探しながら読むようになります。読んだ内容が残りやすくなるうえ、社員との会話や朝礼の話題にもそのまま使えるんです。
海外の著名な経営者がどのくらい本を読み、どんな読み方をしているかは、こちらの記事にまとめています。


読書量を増やすには1冊にかかる時間を縮める
経営者が読書量を増やすいちばん現実的な方法は、読む時間を増やすことより、1冊を読み終えるまでの時間を縮めることです。


月の冊数は、読書に使える時間を1冊にかかる時間で割った数で決まります。冊数を増やす方法は、割られる側の時間を増やすか、割る側の1冊の時間を縮めるかの2つしかないんです。
読む時間を増やす方法には限界がある
朝や隙間時間を使っても、経営者が読書に回せる時間はすぐに頭打ちになります。
壺中天の調査では、読書の悩みの1位は時間の確保で、39.5%の人が挙げていました。
文化庁の調査でも、読書量が以前より減ったと答えた人は69.1%で、理由の上位には情報機器に時間を取られることと、仕事や勉強が忙しいことが並んでいます。
経営者の1日は、会議・来客・判断の連続ですよね。読書の時間を30分から1時間に増やそうとすると、睡眠か家族との時間を削ることになりがちです。



時間が取れないのは、だらしないからではありません。経営者の毎日は、そもそも読書の時間が余らないようにできているんです。
目的を決めて要点から読む
今日からできるのは、読む前に目的を1つ決めて、その答えになる所から読むことです。
多くの人は、1ページ目から最後まで、全部を同じ丁寧さで読もうとします。でも経営者が本を読む目的は、ほとんどの場合、経営の判断や社内の改善に使える考え方を持ち帰ることですよね。
- 読む前に、この本から何を持ち帰りたいかを1行で決める
- 目次と、はじめに・おわりにを先に読んで、本の骨組みをつかむ
- 目的に関わる章から読み、関係の薄い章は見出しだけ確かめる
全部を理解しようとしなければ、1冊にかかる時間はそれだけで短くなります。要点がつかめていれば、細かい所は必要になったときに読み返せば十分です。
ラクに読める速さを上げる「速読法GSR」
速読法GSRは、頭の中の音読に頼らない読み方に切り替えて、ラクに読める速さそのものを上げる速読法です。私は、この読み方を教えています。
ここで、なぜ経営者の読書量の話から速読の話になるのかを説明させてください。
目的を決めて要点から読むと、1冊にかかる時間は短くなります。でも、文字を読む速さそのものは変わりません。
多くの人は、黙って読んでいるつもりでも頭の中で1文字ずつ声にしながら読んでいます。これを内声化といい、内声化に頼って読む速さは1分200〜400字ほどが上限になります。
月の冊数を決めているのが1冊にかかる時間なら、その根っこにある読む速さを変えるのがいちばん効きます。先ほどの計算で、読む速さが2倍になれば、月4冊に必要な時間は1日約27分から約13分に縮みます。


GSRでは、次の2つを同時に身につけます。
- 頭の中の音読に頼らず、文字を見て意味を取る読み方に慣れる
- 読むゴールを全部の理解から要点の理解に切り替え、目的に合った情報をつかむ
動画を2倍速で見慣れると、普通の速さがゆっくりに感じることってありますよね。脳も同じで、速いスピードの文字に慣れると、普段ラクに読める速さが上がっていきます。
速読と聞くと、ページをパラパラめくって全部覚える魔法のようなものを想像しちゃいますよね。GSRはそうではなく、脳の使い方を変えて読む速さと要点をつかむ力を伸ばす速読法です。
全部を理解したまま何倍も速く読めるわけではないので、契約書のように一字一句を確かめる文書は、これまでどおり丁寧に読んでください。
読書量が変わったGSR受講者の声
GSRの受講者には、経営者や仕事で読む量の多い人がたくさんいます。読書量が変わった2人の声を見てください。


GSR式速読を学び、494文字/分→146,300文字/分まで読めるようになりました。100倍以上のスピードアップをして、昔は年間1冊くらいしか本を読まなかったのですが、今では年間600冊以上の本を読んでいます。
その結果、患者さんの訴えていることの表面的な言葉だけでなく、裏の意味まで読み取れるようになって治療の質が上がりましたし、患者さんが増えてビジネス面での成果にも繋がりました。そして、本の知識を元に、学会で発表することもできました。


速読とは、「結局アウトプットできないもの」と思っていました。受講後は、短時間で読み、本の要点を理解をしながらアウトプットできるようになりました。以前は1冊1〜2ヶ月かけて読んでも、全然記憶していなかったので大きな変化です。その結果、すきま時間を活用して副業の勉強と実践ができるようになり、本業と同じくらい稼ぐ事ができるようになりました。今では完全に会社を辞めて、楽しく働いています。
2人とも、読書の時間を何倍にも増やしたわけではありません。変わったのは、1冊を読み終えるまでの時間です。1冊の時間が縮むと、同じ毎日の中で読める冊数がそのまま増えていきます。
私も、かつては1冊を1ヶ月かけて読んでも、内容を思い出せない人間でした。読む量が少ないのは、才能や意志の問題ではありません。読み方を教わってこなかっただけなんです。



読みたい本が積み上がっている経営者ほど、読み方を変えたときの変化が大きいんです。
月3冊から始めたい方も、今の2倍読みたい方も、まず1冊にかかる時間を縮めるところから始めてください。
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経営者の読書量についてよくある質問
- 経営者は月に何冊本を読んでいますか?
-
月1〜3冊が最も多い層です。経営者182人の調査(がんばれ社長、2014年)では月1〜3冊が46.1%でした。働く人528人の調査(壺中天、2023年)では、経営者の66.6%が月1冊以上、38.3%が月3冊以上読んでいます。
- 社長の読書量の平均は何冊ですか?
-
今回確かめた調査には、社長・経営者の平均冊数を公表したものはありませんでした。月10冊以上読む一部の人が平均を引き上げるので、分布で見るのがおすすめです。月1〜3冊が最も多く、月3冊以上は約4割です。
- 経営者は月に何冊読めばいいですか?
-
月3〜4冊が目安です。月3冊以上読めば、経営者の中で読書量の多い約4割に入ります。1冊10万字・1分500字で計算すると、月4冊には毎日約27分が必要です。まず続けられる時間から冊数を決めてください。
- 本をあまり読まない経営者はダメなのでしょうか?
-
ダメということはありません。月1冊未満の経営者も1割以上います。読めない理由の多くは意欲ではなく時間です。読みたい本があるのに手が回らないなら、1冊にかかる時間を縮める読み方を試してください。
- 忙しい経営者はいつ本を読んでいますか?
-
朝起きてからと、移動や休憩の隙間時間です。2023年の調査では、経営者は朝起きてから読む人がメンバーより10ポイント以上多く、隙間時間に読む人も10〜20ポイントほど多い結果でした。
- 読書量を増やすには何から始めればいいですか?
-
次に読む1冊で、読む前に持ち帰りたいことを1行書き、目次とはじめに・おわりにから読んでください。全部を同じ丁寧さで読まないだけで、1冊の時間は短くなります。あわせて今の読む速さを測ると、月に何冊読めるかが計算できます。
この悩みの全体像は「リーダーシップのおすすめ本9選」にまとめています。あわせて「『本は読めないものだから心配するな』の要点」「経営者のおすすめ本9選」も読まれています。
まとめ
経営者の読書量は月1〜3冊が最も多く、月3冊以上読む人は約4割です。
- 経営者の66.6%が月1冊以上、38.3%が月3冊以上読んでいる(2023年の調査)
- 月4冊には毎日約27分、月10冊には毎日1時間以上が必要になる
- 読書量が多い経営者は、朝・隙間時間に読み、読んだ内容を人に話している
- 経営者の約7割は、今より読書量を増やしたいと思っている
冊数の差は、意欲の差ではなく時間の差です。そして経営者が読書に回せる時間は、もうそれほど増やせません。だから冊数を増やしたいなら、1冊を読み終えるまでの時間を縮めるのがいちばんの近道です。
まずは次に読む1冊で、読む前に目的を1行書き、目次から読んでみてください。
そのうえで、読む速さそのものを変えたいなら、無料の入門動画講座を受け取ってください。
頭の中の音読に頼らずに読む脳の使い方を、実際に体験できます。動画を最後まで見れば、通常5,000円のGSRオンライン体験会も無料になります。
読み方を変えれば、机に積み上がった本にも手が届くようになります。あなたの一歩を応援しています。













