今日こそと思って机に向かっても気づけばスマホを触っている。勉強に集中できない夜が続くと自分は意志が弱いんじゃないかと落ち込んでしまいますよね。
テキストを開いて10分もしないうちに別のことが頭に浮かんでくるのはあなただけじゃないんです。40代や50代で久しぶりに勉強を始めた人ほど同じところでつまずいています。
勉強に集中できない原因は意志の弱さではありません。スマホの置き場所や仕事の疲れ、ちゃんとやらなきゃという焦りが重なって脳が集中しにくい状態になっているんです。
だから気合を入れ直すより先に脳の状態を整えるほうが早く変わります。
この記事では勉強に集中できない5つの原因と今日から試せる4つの方法を、研究の結果も図で見せながら紹介します。
テキストを一字ずつ声に出すように読んで全部わかろうとすると、頭の作業台があふれて集中が切れやすくなります。私が教えている速読法GSRで作業台をあふれさせずに読む方法は下の無料の入門動画講座で先に確かめられます。

この記事の執筆・監修
浦地純也(しゃっく)
速読メソッド「GSR」講師 / 株式会社ManaBeラボ 代表取締役

- 株式会社ManaBeラボ代表取締役
- 中学校、高等学校理科教員免許
- 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
- カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格
2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。
その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。
2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。
勉強に集中できない5つの原因

勉強に集中できない原因はまわりと体の原因が2つと気持ちと勉強のやり方の原因が3つです。どれも意志の強さとは別の所にあるので、当てはまるものから順に外していけます。
①スマホが目に入る所にある
スマホは机に伏せて置くだけでも集中を削ることが分かっています。通知が来ていなくてもそこにあるだけで頭の力を少しずつ使ってしまうんです。
テキサス大学などの研究チームは2017年に約800人を集め、スマホを机の上・ポケットやかばん・別の部屋のどこかに置いてもらいました。そのうえで頭を使う課題を解いてもらったんです(Ward ほか(2017))。

成績がいちばん良かったのは別の部屋に置いた人たちで、電源を切っていても結果は変わりませんでした。本人は集中しているつもりでも見ないように頭の力を使っているわけです。
その後22本の研究をまとめた2023年の分析では、影響は大きくはないものの覚える課題でいちばんはっきり出たと報告されています(Böttger ほか(2023))。
用語や数字を覚える勉強ほどスマホの置き場所が効いてくるんですね。
②仕事の疲れと睡眠不足で頭が回らない
社会人の勉強はたいてい仕事で頭を使い切ったあとに始まります。会議や資料の確認で一日中判断を続けた夜に、新しい内容を頭に入れようとしても集中が続かないのは当たり前なんですよね。
睡眠が足りない日が続くと集中力そのものが落ちていきます。疲れや睡眠不足やスマホの使い方など、大人の集中力が落ちる原因の見分け方を知っておくと自分に合う対策を選びやすくなります。
疲れ切った夜に何時間も粘るより、早めに寝て頭が休まっている朝に15分だけ回せないか、一度考えてみてください。
③「ちゃんとやらなきゃ」という焦りと自分を責める気持ち
意外かもしれませんがちゃんとやらなきゃという焦りも集中を奪う原因です。
脳には不安やストレスを感じると警報を鳴らす扁桃体という部分があります。
また途中でやめたらどうしようとか覚えられないかもしれないとか考えると警報が鳴り、計画を立てたり注意を保ったりする前頭前野が働きにくくなるんです。
しかもまじめな人ほどこの焦りを自分で強めてしまうんです。毎晩きちんと机に向かおうとする人ほど集中できなかった日の落ち込みも大きくなりますよね。
④一言一句わかろうとして頭の作業台があふれる
テキストを一字ずつ丁寧に追うほど頭の作業台がすぐにいっぱいになって集中が切れます。
脳には読んだ内容を一時的に置いておく作業台のような働き(ワーキングメモリ)があり、一度に置ける量には限りがあります。細かい語句を一つずつ覚えながら読むとその作業台が細部で埋まってしまうんです。
その結果ちゃんと読んだはずなのに何の話だったか残らないということが起きます。取りこぼしたくないという緊張も生まれるので③の警報まで鳴らしてしまうんですよね。

⑤1回の勉強が長すぎる・教材が難しすぎる
集中できるうちにと何時間も座り続けるのも集中が切れる原因です。同じ作業を長く続けるほど注意はそれやすくなり、座っている時間のわりに頭に入る量が減っていきます。
教材の難しさも関係します。分からない所ばかりだと手が止まり、簡単すぎると退屈して別のことを考え始めるからです。8割くらい分かる教材を選ぶと集中が続きやすくなります。
しゃっく5つのうちいくつ当てはまりましたか? 2つ3つ重なっていてもそれは意志のせいじゃないんですよ。
集中できないのは意志が弱いせいではない


集中できないのは意志が弱いからではなく、集中しなきゃと力むほど脳が集中しにくい状態に入ってしまうからです。
「集中しなきゃ」と思うほど集中できなくなる
集中できない自分を責めるとその焦りがまた警報を鳴らします。すると考えをまとめる力がさらに落ち、また集中が切れて自分を責めるという流れをぐるぐる回ってしまうんです。
まじめでちゃんとやりたい人ほどはまりやすいのはそのためです。気合で乗り切ろうとするほど、この流れからは抜け出しにくくなります。
集中が切れるのは脳が休みを求めているサイン
集中が切れたときは自分を責めるより脳が一度リセットしたいサインだと受け取ってください。
集中はもともとずっと同じ強さで続くものではありません。切れたら深呼吸を1回して戻ればいいと分かっていれば、途中で切れても勉強そのものをやめずに済みます。



私も高校3年生のときは毎日10時間の勉強をノルマにしていましたが、第1志望には届きませんでした。長い時間と根性に頼っていたことが要領の悪さの原因だったんですよね。
勉強に集中する4つの方法
勉強に集中するには集中を奪うものを先に外して脳を落ち着かせてから短く区切って進めるのが近道です。5つの原因ごとの対策を表にまとめておきますね。
| 集中できない原因 | 対策 |
|---|---|
| ①スマホが見える | 勉強の間だけ別の部屋に置く |
| ②疲れと睡眠不足 | 早めに寝て頭が休まっている時間に回す |
| ③焦りと自分を責める気持ち | 勉強の前に2分、呼吸と目的を整える |
| ④一言一句わかろうとする | 先に章の骨組みだけつかむ |
| ⑤長すぎる・難しすぎる | 25分ほどで区切り、8割分かる教材を使う |
スマホは勉強の間だけ別の部屋に置く
いちばん手軽で効くのは勉強の間だけスマホを別の部屋に置くことです。先ほどの実験でも、ポケットやかばんより別の部屋のほうが成績は良かったんですよね。
調べものにスマホが要るなら、使い終わったらすぐ部屋の外に戻すと決めておくと迷いが減ります。家だと誘惑が多い人はカフェや図書館や帰り道の自習室を使うのもひとつの手です。
勉強を始める前の2分で脳を落ち着かせる
机に向かったら、テキストを開く前に2分だけ呼吸と目的を整えると、焦りの警報が静まって集中に入りやすくなります。やり方は次の3つです。
5秒かけて鼻から吸い、10秒かけて口からゆっくり吐きます。これを2回くり返すだけで肩の力が抜けていきます。
全部覚えようとせず「この30分で第3章の骨組みだけつかむ」と小さく決めます。目的がはっきりすると必要な所に目が向きやすくなります。
意識の1割ほどでうっすら呼吸を感じながら読みます。テキストに全部の力を向けようとするより緊張した状態に入りにくくなります。


呼吸に注意を向ける練習が勉強に効くことは研究でも確かめられています。
カリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究(2013年)では、大学生48人を2つの組に分けました。片方の組には2週間、マインドフルネス(呼吸などに注意を向ける練習)を受けてもらっています(Mrazek ほか(2013))。


練習した組はテスト中に別のことを考える回数が減り、読解テストの点も上がりました。雑念に引っ張られにくくなったことが点数の伸びにつながったと考えられています。
25分ほどで区切り・切れたら深呼吸1回で戻る
集中は長く続けようとせず25分ほどで区切って短く休むほうが続きます。25分勉強して5分休むポモドーロ・テクニックという方法は社会人の勉強でもよく使われています。
途中で集中が切れたら深呼吸を1回して読みかけの行に戻るだけで十分です。何分で区切るのがいいかは作業によって変わるので、大人の集中力が続く時間の目安も参考にしてみてください。
先に章の骨組みをつかみ、8割分かる教材を使う
一言一句を追う読み方をやめて先に章の骨組みをつかむと作業台があふれにくくなります。見出しと太字と図だけを先に3分ほど眺めて、この章が何の話かをつかんでから本文に入ってみてください。
教材が難しすぎて手が止まるならひとつ前のレベルの入門書に戻るのも立派な対策です。資格の勉強なら過去問から逆算して進めるやり方も難しすぎる所で止まるのを防いでくれます。
勉強以外の場面も含めて大人が集中力を高める方法と切れたときの戻し方は、こちらの記事にまとめています。


集中が変わると勉強はこう変わる
脳の状態を整えて集中できるようになると短い時間でも勉強が積み上がるようになります。


まとまった時間がなくても積み上がる
いちばん大きいのはまとまった時間がないと意味がないという思い込みが外れることです。机に向かってから集中に入るまでが短くなるので、出勤前の10分や昼休みでも少しずつ進められます。
集中が切れても深呼吸1回で戻れる
集中が切れた日に自分を責めることも減ります。切れたら深呼吸1回で戻ればいいと分かっていれば今日はもうダメだと投げ出す日がなくなっていくんです。
読んだ内容を思い出せる場面が増える
落ち着いた状態で読んだ内容は話の全体の流れと一緒に残りやすくなります。あの本に書いてあったことが今の仕事に使えると思い出せる場面が増えていきますよ。
社会人が勉強を何から始めて忙しい中でどう続けるかの全体像はこちらで紹介しています。


集中できる状態を練習でつくる速読法GSR
ここまでの対策を毎回の習慣にしたいなら、読み方と脳の状態をまとめて鍛えるのが近道です。私が教えている速読法GSRはそのための練習なんです。
急に速読の話が出てきてどうしてと思いましたよね。理由は社会人の勉強のほとんどがテキストを読む時間だからです。
勉強の集中を奪うのは、読み方のクセでもある
勉強に集中できない原因の③と④はどちらもテキストの読み方から起きています。頭の中で一字ずつ声に出すように読み、全部わかろうとすると作業台があふれて焦りの警報も鳴りやすくなるんです。


反対に落ち着いた状態で文字を見て意味をとってまず全体をつかむ読み方が身につくと、集中が切れる原因そのものが減ります。
スマホを別の部屋に置くような対策は今日から効きますが、読み方を変えると対策を思い出さなくても集中が続くようになるんですよね。
本を読んでいても集中が続かないなら読む速さと集中の関係も知っておくと原因が見えやすくなります。



速読と聞くとページをパラパラめくる技術を想像するかもしれません。GSRで最初に練習するのはじつは落ち着いて集中した状態のつくり方なんです。
速読法GSRで集中できる脳をつくる4つの練習
速読法GSRは、スタンフォード大学心理学博士のスティーブン・ギリガン先生らが開発したジェネラティブステートを読書と学習に生かす方法です。ジェネラティブステートとは深く落ち着いたまま集中している状態のことです。
4つの練習を組み合わせて集中と読む速さを一緒に変えていきます。
| 練習 | 中身 |
|---|---|
| ①頭の中で声に出すクセを減らす | 一字ずつ読み上げずに見て意味をとり、作業台の消耗を防ぐ |
| ②全部わかろうとしない | まず全体をつかみ、細かい所は後から拾う |
| ③脳の状態を整える | 呼吸と注意の向け方で、緊張した状態から抜け出す |
| ④速い情報に脳を慣らす | 速いペースの練習で、処理の速さそのものを上げる |
このうち③はこの記事で紹介した2分の準備とほとんど同じです。GSRでは③を出発点にして、①②④を組み合わせて練習していきます。
1日5分の練習でも読む速さは変わる
読み方は短い練習の積み重ねで変えられますから、毎日何時間も練習する必要はありません。
広島大学の森田愛子氏らの研究(2015年・大学生43人)では、視野を広げる練習に内声化を減らす練習を加えたトレーニングを1日約5分・1週間続けるだけで、読書速度が平均約60%上昇したことが報告されています(出典:森田・小澤(2015)日本教育工学会論文誌)。


内声化とは、頭の中で文字を声に出して読むクセのことです。仕事と家庭の合間に勉強している人でも1日5分なら続けやすいですよね。


集中と勉強が変わった受講者の声
脳の状態と読み方を変えたことで集中できる時間が増えた受講者はたくさんいます。
受験期の中学生と行政書士の受講者
受験期に心がざわつくと学校を休んだり遅刻したりしていた中学生の受講者は、ざわつくときに瞑想してから登校するようにしました。
気持ちを落ち着けられるようになって集中できる時間が増え、試験の点数を大きく上げています。
行政書士の資格を目指した受講者は合格率9%の試験に10か月の勉強で一発合格しました。仕事に追われて時間がなかった方の声も紹介させてください。


とにかく忙しい、時間がないという毎日でしたが、劇的な変化がありました。それは、残業時間が毎月95時間だったのが20時間に減ったことです!さらに、以前は子どもや職員にイライラしていましたが、今では緊急なことが起こっても冷静に対応することができています。
ギリギリまで寝て、チャッと水を飲み、朝マックをするのが私の日課でした(笑)。そんな毎日から、早起きをして・瞑想と読書をし・朝食を作る。さらに余った時間で1日の計画ができるようになりました。これは奇跡としか言いようがありません。


速読とは、「結局アウトプットできないもの」と思っていました。受講後は、短時間で読み、本の要点を理解をしながらアウトプットできるようになりました。以前は1冊1〜2ヶ月かけて読んでも、全然記憶していなかったので大きな変化です。その結果、すきま時間を活用して副業の勉強と実践ができるようになり、本業と同じくらい稼ぐ事ができるようになりました。今では完全に会社を辞めて、楽しく働いています。
無料教材を含めて累計45,000人超が活用
速読法GSRは無料教材を含めて累計45,000人を超える方に活用されています(2026年5月時点、PR-FREE)。
まずは無料の入門動画講座で読み方を確かめる
勉強に集中できない悩みはテキストの読み方と脳の状態を変えると根っこから軽くなります。まずは無料の入門動画講座で今の自分の読み方のクセを確かめてください。
動画を最後まで見ると通常5,000円のGSRオンライン体験会に無料で参加できます。記事の最後にあるボタンからメールアドレスだけで受け取れます。
勉強に集中できないときによくある質問
- 勉強に集中できないときはどうすればいいですか?
-
まずスマホを別の部屋に置き、深呼吸を2回してから今日の目的を1つだけ決めてください。そのうえで25分ほどで区切り、集中が切れたら深呼吸1回で戻ります。気合を入れ直すより脳を落ち着かせるほうが早く集中に戻れます。
- 大人になってから勉強に集中できなくなったのはなぜですか?
-
仕事で頭を使ったあとの疲れや睡眠不足・そばにあるスマホ・ちゃんとやらなきゃという焦りが重なりやすいからです。学生のころより集中力が落ちたというより集中しにくい条件がそろっていると考えてください。
- 家だと勉強に集中できないのはなぜですか?
-
家にはスマホやテレビや家事など気になるものが多く、くつろぐ場所として体が覚えているからです。勉強する机にはテキスト以外を置かない、カフェや図書館を使うなど勉強のための場所を決めると切り替えやすくなります。
- 勉強の集中力は何分くらい続きますか?
-
人や作業によって違い、何分と決まった答えはありません。目安として25分勉強して5分休む区切り方がよく使われています。長く粘るより切れたら深呼吸1回で戻るのをくり返すほうが続けやすいです。
- 短い時間の勉強でも身につきますか?
-
身につきます。同じ時間を使うなら一度にまとめて勉強するより、間をあけて何回かに分けたほうが記憶に残りやすいことが学習の研究でくり返し確かめられています。10分を1日に3回でも積み重なっていきます。
- 勉強に集中できないのは病気ですか?
-
多くの場合はこの記事で紹介した原因が重なって起きています。ただ睡眠をとって対策をしても何週間も集中できない状態が続き、仕事や生活にも支障が出ているときは一人で抱えずに医療機関に相談してください。
まとめ
勉強に集中できないのは意志が弱いからでも頭が悪いからでもないんです。この記事のポイントを並べておきますね。
- 原因はスマホ・疲れと睡眠不足・焦り・一言一句の読み方・長すぎる勉強の5つ
- 集中しなきゃと力むほど脳は集中しにくい状態に入る
- スマホは別の部屋に置き、勉強前の2分で呼吸と目的を整える
- 25分ほどで区切り・切れたら深呼吸1回で戻る
- 読み方と脳の状態を練習で変えると集中が続く時間そのものが延びる
集中しようと気合を入れるより先に脳の状態を整えるほうが勉強は早く変わります。



今夜はスマホを別の部屋に置いて深呼吸を2回してからテキストを開いてみてください。その一歩を私は応援しています!













