80歳でも脳が老化しない人がやっていること|西剛志の本の要点と読む習慣

80歳でも脳が老化しない人がやっていること|西剛志の本の要点と読む習慣

『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』という本が気になって、どんな内容なのか調べていませんか?

人の名前がすぐに出てこなかったり本を開いても前ほど集中が続かなかったりすると、このまま年を取ったらどうなるんだろうと不安になりますよね。親の言動の変化が気になってこの本を渡そうか迷っている方もいると思います。

でも脳の衰えをぜんぶ年齢のせいだと決めつけるのは早すぎるんです。

この本が伝えているのは脳の老化は年齢ではなく毎日の習慣で決まるということです。そして習慣の中でも40〜60代が今日すぐに始められて研究の裏づけもあるのが、新しいことを読んで学び続ける習慣です。

この記事では本の著者・2つの版の違い・紹介されている習慣を正確にまとめたうえで、本の主張を研究で確かめて今日から始める読む習慣のつくり方までお伝えします。

年を取って本が読みにくくなったと感じるのは、脳の衰えより頭の中で1文字ずつ声にして全部を理解しようとする読み方で疲れていることが多いんです。私が教えている速読法GSRで疲れずに読める読み方がどういうものかは、下の無料の入門動画講座で体験できます。

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目次
ManaBeラボ 浦地純也
  • 株式会社ManaBeラボ代表取締役
  • 中学校、高等学校理科教員免許
  • 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
  • カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格

2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。

その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。

2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。

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『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』はどんな本か

『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』の2つの版の図。単行本は2022年8月発売・四六判328ページ・全6章、増量版は2025年3月発売・新書判448ページ・全10章。著者は脳科学者の西剛志、出版社はアスコム

脳科学者の西剛志さんが、年を取っても脳が若いままの人と老化が進む人の差を毎日の習慣と考え方から説明した本です。2022年に単行本が出て2025年には内容を増やした新書判の増量版が出ています。

著者と2つの版

著者の西剛志さんは東京工業大学大学院で博士号を取ったあと特許庁を経て、2008年に脳科学の知見を使った研修や講演の会社を立ち上げた人です。

本は2つの版があり今から買うなら書店で手に入りやすいのは増量版です。

項目単行本増量版
発売日2022年8月17日2025年3月6日
出版社アスコムアスコム
判型・ページ四六判・328ページ新書判・448ページ
章の数6章10章
ISBN978-4-7762-1214-0978-4-7762-1396-3

出典:版元ドットコム(単行本)、版元ドットコム(増量版)

版元の紹介によると単行本は20万部を超えるベストセラーになり、増量版はそれを加筆修正して書名を改めたものです。

本の中心にある主張

本の中心にあるのは加齢と老化は同じではないという考えです。

版元の紹介文では次のように説明されています。

  • 脳の老化は30代から始まるが、高齢になっても伸びていく機能もある
  • 80代でも元気で知的好奇心が旺盛な人がいて本ではそうした人をスーパーエイジャーと呼んでいる
  • 脳の老化の40%は環境によって防げる

つまり年を取ること自体は止められなくても、脳の老け方には毎日の過ごし方で差がつくというのが本の立場です。本ではレジの列に割り込んだり店員に怒鳴ったりする高齢者の行動も、脳の老化の表れとして説明しています。

単行本と増量版の選び方

迷ったら増量版を選んでください。単行本の6章に脳の老化度の診断・人間関係・世界の見方・ストレスと認知症の章が加わり、10章になっています。

一方で増量版は448ページあります。厚い本が苦手な人や親へのプレゼントで読み切れるか心配な人は、まず図書館で単行本を借りてみる手もあります。

しゃっく

厚い本ほど最初から1ページずつ読もうとすると止まっちゃうんですよね。目次を見て気になった章から開いてみてください。

本で紹介されている脳が老化しない人の習慣

本で紹介されている脳が老化しない人の4つの習慣の図。運動はウォーキングより複雑な動き、考え方は自分は若いと思い言葉を選ぶ、人との関わりは夫婦仲やうなずき、健康と生活は食事や生活習慣を整えストレスを遠ざける

本で紹介されている習慣は運動・考え方・人との関わり・健康や生活の4つに分けられます。どれも特別な道具はいらず、毎日の過ごし方を少し変えるものです。

ここからは版元の紹介文と目次で確かめられた範囲で本の主張を紹介します。

運動はウォーキングより複雑な動き

本では脳のための運動として、ただ歩くより頭と体を同時に使う複雑な動きをすすめています。

版元の紹介文にも運動するならウォーキングより脳活ドリブルという項目があります。要約記事でも卓球やダンスのように動きを考えながら手足を動かす運動がよく取り上げられています。

脳を元気にする方法をもっと広く知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

自分は若いと思い使う言葉を選ぶ

本では自分は若いと本気で思うことが脳と体を若く保つと書かれています。気持ちの持ち方が実際の脳の働きに影響するという考え方です。

あわせて脳の老化が速い人がよく使う言葉がある、とも紹介されています。もう年だから・どうせできないといった言葉を口ぐせにしないことが本の中の習慣の1つです。

人とのつながりと役割を持つ

本では人との関わりが脳の若さを保つと考えています。版元の紹介文には次のような項目が並んでいます。

  • 夫婦仲がいいだけで脳が元気になる
  • 人にうなずいてもらうだけで脳は喜ぶ
  • 60歳からは犬を飼ったほうがいい
  • 老害と言われる人のコミュニケーション

増量版ではこの話が人間関係のつくり方として1つの章にまとめられています。

食事や生活を整える健康の習慣

単行本には食事の習慣と生活習慣の章があり、増量版ではこれが健康の習慣・生活習慣・ストレスと認知症を遠ざける方法の章に広がっています。

運動や考え方だけでなく体の調子を整えることも脳の若さにつながるという組み立てです。

細かな方法は本で確かめてください。この記事では健康や病気についての説明には踏み込みません。

もの忘れが急に増えた・日常の生活に困りごとが出てきたという場合は、本や習慣で様子を見ずにかかりつけ医やもの忘れ外来に相談してください。

本の主張は研究でも確かめられる

加齢と老化は同じではないという本の主張は、海外の研究でも確かめられています。ここからは本を離れて元になっている研究を見ていきましょう。

80歳で50〜60代の記憶力を持つ人は実在する

80歳を過ぎても20〜30歳若い人と同じくらいの記憶力を持つ人は実際にいます。

アメリカのノースウェスタン大学はこうした人をスーパーエイジャーと名づけ、2008年から研究を続けています。

定義は80歳以上で、20〜30歳若い人と同じかそれ以上の記憶力を持つ人です。

出典:Northwestern University SuperAging Program

つまり80歳で脳が若いのは作り話ではなく、研究の対象になるほど確かにいるということです。

年を取っても伸びる能力がある

脳の力はすべてが同じ時期に落ちるわけではありません。若いうちにピークが来る力もあれば、60代以降まで伸びる力もあるんです。

アメリカの心理学者ハーツホーンとジャーミンは2015年にネットで認知テストを受けた数万人の結果から、能力ごとのピーク年齢を調べました。

出典:British Psychological Society による研究の紹介

脳の力ごとのピーク年齢の図。情報を処理する速さは18歳ごろ、見たものを覚えておく力は25歳ごろ、数字を覚えておく力は30代前半から半ば、表情から気持ちを読む力は40〜60歳、語彙の力は60代後半から70代前半

情報を処理する速さは10代後半がピークですが、表情から相手の気持ちを読む力は40〜60歳で語彙の力は60代後半から70代前半がピークでした。

名前が出てこない・処理が遅くなったと感じても、脳の力がまるごと落ちているわけではないんです。

しゃっく

年を取ってから伸びる力があるって、ちょっと安心しませんか?衰えたところだけを数えて自分を責めなくていいんです。

頭を使う活動が多い人ほど衰えがゆるやか

本を読む・手紙を書く・図書館に行くといった頭を使う活動が多い人ほど、年を取ってからの認知機能の低下がゆるやかだという研究があります。

アメリカのラッシュ大学のウィルソンらは2013年に294人の高齢者の認知機能を亡くなるまで毎年調べた結果を発表しました。晩年の知的な活動の多さと認知機能の変化を比べた研究です。

出典:Neurology, 2013

晩年に頭を使う活動が多い人は平均より認知機能の低下が約3分の1少なく、少ない人は約5割速いことを示す図

晩年に頭を使う活動が多かった人は平均的な人より認知機能の低下が約3分の1少なく、活動が少なかった人は約5割速く低下していました。

本が伝える毎日の過ごし方で脳の老け方に差がつくという考えと同じ方向の結果です。

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今日から始めるなら新しいことを読む習慣

ここからは本の内容ではなく、速読を教えている私の考えです。本の習慣を全部いきなり始めるのは大変なので、40〜60代が最初の1つに選ぶなら新しいことを読んで学ぶ習慣をおすすめします。

読書は1人ですぐ始められる頭を使う活動

読書をすすめる理由は、今日から1人でお金をほとんどかけずに始められるからです。

運動は天気や体調に左右されますし、人との関わりは相手がいないと始まりません。読書なら夜の15分や通勤の電車の中でも続けられます。

しかも先ほどのウィルソンらの研究で調べた頭を使う活動にも、本を読むことが含まれています。始めやすさと研究の裏づけがそろっているのが読む習慣なんです。

本を読む習慣と脳の働きを調べた研究

本を読む人は読まない人より長生きしやすいという研究もあります。しかもその差には脳の働きが関わっていました。

アメリカのイェール大学のバビシらは2016年に50歳以上の3,635人を最長12年追いかけ、本を読む人と読まない人を比べた結果を発表しました。

出典:Social Science & Medicine, 2016

調べたこと結果
死亡のリスク本を読む人は読まない人より20%低い
生存期間の差本を読む人は約23か月長い
新聞・雑誌との比較新聞や雑誌より本を読む方が差が大きい
差が生まれた理由認知機能(脳の働き)が仲立ちしていた

研究では本を読むことで認知機能が保たれ、それが寿命の差につながったと分析しています。読む習慣は脳の働きを保つ習慣でもあるということです。

1日15分の読む習慣の始め方

読む習慣は1日15分、新しい分野の本を開くことから始めてください。読み慣れた分野より少し知らない分野の方が頭を使います。

1日15分の読む習慣の始め方の図。知りたいことを1つ決める、目次とはじめにを読む、答えがありそうな章を15分読む、分かったことを人に1つ話す
  • 読む前にこの本から知りたいことを1つだけ決める
  • 目次と「はじめに」を読んで本の全体をつかむ
  • 知りたいことが書いてありそうな章から15分読む
  • 本を閉じて分かったことを家族や友人に1つ話す

4つ目の話すところまでが1セットです。本で紹介されている人とのつながりの習慣と読む習慣を一度にこなせます。

最初から最後まで順番に読む必要はありません。途中で集中が切れやすい人は集中が続く時間を知っておくと、読む時間を組み立てやすくなります。

年を取って本が読みにくくなったと感じたら

年を取って本が読みにくくなったと感じても、それは脳の衰えより読み方の問題であることが多いんです。

頭の中で1文字ずつ声に出すように読み最初から全部を理解しようとすると、どうしても時間がかかって疲れます。若い頃は体力で押し切れていた読み方が40代・50代になって合わなくなっているだけなんですよね。

読み方は何歳からでも変えられます。ロンドンのタクシー運転手を調べた研究では何年もかけて街の道を覚えた運転手の脳で、記憶に関わる部分が大きくなっていました。大人の脳も使い方次第で変わるということです。

しゃっく

読むのがしんどくなったのはあなたの脳が衰えたからじゃないんです。学校で習った読み方のまま年を重ねてきただけなんですよ。

読む習慣を続けやすくする速読法GSR

読み方を変えて読む習慣を続けやすくするのが、私が教えている速読法GSRです。

ここで速読の話をするのは、本を読む習慣が続かない人の多くが時間がかかって疲れる読み方のまま頑張っているからです。読み方が変われば同じ15分で読める量が増え、読むこと自体が楽になります。

目を鍛えるのではなく読み方を変える

速読と聞くと目を速く動かす訓練や飛ばし読みを思い浮かべますよね。でも速読法GSRは、目の筋肉を鍛える方法ではありません。脳の使い方を変える読み方のトレーニングです。

速読法GSRの図。頭の中の音読を減らして疲れずに読み、要点から先に読んで大事な所を残し、話す・書くまでを1セットにすると、同じ15分で読める量が増える
  • 頭の中の音読を減らして文字を見て意味を取る読み方に慣れる
  • 全部を均等に読まず目的に合う要点から先に読む
  • 読んだら閉じて要点を人に話す・書くまでを1セットにする

どれも先ほどの1日15分の始め方をそのまま深めたものです。

目を速く動かすのではなく脳の使い方を変える読み方のトレーニングである点が、一般的な速読との大きな違いです。

60代・70代で読み方を変えた受講生

速読法GSRの受講生には60代・70代になってから読み方を変えた方もいます。年齢ではなく読み方を変えたことが変化のきっかけになっています。

受講者の声_菅谷信雄さん

過去に速読で挫折した経験があっても高齢になってからでも、読み方の順番を変えれば読めるようになります。

80歳で脳が若い人に近づく習慣を始めたいなら、まず読み方から変えてください。無料の入門動画講座で疲れずに読める読み方を体験できます。動画を最後まで見ると通常5,000円のGSRオンライン体験会にも無料で参加できます。

80歳でも脳が老化しない人がやっていることについてよくある質問

『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』の要点は何ですか?

脳の老化は年齢ではなく毎日の習慣で決まるというのが要点です。脳の老化は30代から始まりますが高齢になっても伸びる機能があり、本では運動・考え方・人との関わり・健康や生活の習慣で脳の若さを保つ方法を紹介しています。著者は脳科学者の西剛志さんです。

単行本と増量版はどちらを読めばいいですか?

迷ったら増量版がおすすめです。増量版は2025年発売の新書判448ページで、単行本の6章に診断・人間関係・世界の見方・ストレスと認知症の章が加わり10章になっています。厚い本が負担に感じる人は328ページの単行本から読む方法もあります。

親へのプレゼントに向いていますか?

向いています。版元の紹介でも親や家族にずっと健康で幸せでいてほしい人に向く本とされています。ただ増量版は448ページあるので、渡すときは目次を一緒に見てください。運動や人との関わりなど親が気になる章から読むようにすすめると読み切りやすくなります。

スーパーエイジャーとはどんな人ですか?

80歳を過ぎても20〜30歳若い人と同じかそれ以上の記憶力を持つ人のことです。アメリカのノースウェスタン大学が2008年から研究しています。本ではこうした人を高齢になっても高い認知・身体能力を持つ人として取り上げ、その脳の使い方を習慣として紹介しています。

50代・60代から始めても意味がありますか?

あります。語彙の力のように60代後半から70代前半まで伸びる能力があり晩年に頭を使う活動が多い人ほど認知機能の低下がゆるやかだったという研究もあります。大人の脳も使い方で変わるので、今の年齢から始めても遅くありません。

本を読むのが苦手でも、読む習慣は始められますか?

始められます。最初から順番に全部読もうとせず、知りたいことを1つ決めてその答えがありそうな章を1日15分読むところからで十分です。読むのが苦手な人の多くは頭の中で1文字ずつ音読する読み方のクセで疲れているだけなので、読み方を変えると楽になります。

この悩みの全体像は「前頭葉を鍛える方法」にまとめています。あわせて「スマホで前頭葉は衰える?研究でわかる大人の脳への影響と疲れさせない4つの使い方」「子どもの集中力がない原因と高める方法」も読まれています。

まとめ

『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』は、脳の老化は年齢ではなく毎日の習慣で決まると伝える本です。

  • 著者は脳科学者の西剛志さん。2022年の単行本(328ページ)と2025年の増量版(448ページ・10章)がある
  • 本では複雑な動きの運動・自分は若いと思うこと・人とのつながり・健康や生活の習慣をすすめている
  • スーパーエイジャーや年を取っても伸びる能力・頭を使う活動と衰えの関係は、研究でも確かめられている
  • 今日から始めるなら新しいことを1日15分読み、分かったことを人に話す習慣がおすすめ

年を取って読みにくくなったと感じても、それはあなたの脳が衰えたからではありません。若い頃の読み方のままここまで来ただけです。

今夜まず気になっている本の目次を開いて、知りたいことを1つ決めてみてください。

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