読書時間を確保するコツ|1日15分からできる5つの方法と最適な時間帯

読書時間を確保するコツ|1日15分からできる5つの方法と最適な時間帯

週末こそ本を読もうと思っていたのに、気づけば夜になっていた。そんな週が、また過ぎていく。

本棚には「いつか読む本」が増え続け、新しく買った本も半分も読んでいない。

「時間ができたら読もう」——そう思ったまま数週間が経っていた、という経験はありませんか。

読書の時間がない、と感じている人は多い。でもその「時間がない」には、じつはいくつかの誤解が混じっています。

この記事では、日本人の読書時間の実態を確認したうえで、「時間がない」の本当の原因を分解し、今日から使える読書時間の確保法をお伝えします。

ManaBeラボ 浦地純也
  • 株式会社ManaBeラボ代表取締役
  • 中学校、高等学校理科教員免許
  • 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
  • カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格

2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。

その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。

2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。

目次

みんな、どれくらい読書に時間を使っているのか

みんな、どれくらい読書に時間を使っているのか

「自分だけ読めていない」と感じていませんか。じつは、多くの人が同じ状況にあります。

日本人の読書時間の実態

文化庁の「令和5年度 国語に関する世論調査」(2024年公表)によると、漫画・雑誌を除く本を1ヶ月に「読まない」と答えた人が62.6%にのぼりました。2013年度の47.5%から大きく増えており、「月1冊以上読む」人は5割を下回っています。

「忙しくて読めない」のは少数派ではないのです。本を読めていない自分を責める必要はありません。

1日15分で読書はどれだけ進むか

では、どれくらいの時間があれば本を読み続けられるでしょうか。

日本人の平均読書速度は分速400〜600字程度とされています。文庫本1ページがおよそ600字なので、平均的なペースなら、1分あたり1ページが目安です。

1日15分で15ページ進みます。1週間で105ページ、2週間で約200ページ——一般的な文庫本や新書なら、2週間で1冊読み終わる計算です。

「まとまった時間を作らないと意味がない」という思い込みを外すだけで、見える景色は変わります。

なお、米イェール大学の研究(2016年)では、週3.5時間以上読書する人(1日30分ほど)は、読まない人より12年後の死亡率が23%低かったという報告もあります。健康という面でも、毎日の短い積み重ねは意味があるようです。

読書の時間がないと感じる本当の原因

読書の時間がないと感じる本当の原因

「時間がないから読めない」——そう感じているとき、原因は時間の絶対量にあることはほぼありません。具体的な思い込みを3つ確認します。

まとまった時間を待っている

「30分まとめて確保できるときに読もう」という考え方が、読書を遠ざける最大の罠です。

本に対して誠実に向き合いたい。だからこそしっかりとまとまった時間を確保して落ちついて読みたい。

その気持ちはとても良く分かります。

しかしながら、まとまった時間は意図して作らない限り生まれません。

仕事が早く終わっても次のタスクが入る。
週末は家事や予定が詰まっている。

「時間が余ったら読もう」と思っていても、情報や刺激に溢れた現代において時間が余る瞬間なんて永遠に来ません。

細切れの時間で読み進めていく仕組みに切り替えることが先決です。まとまった時間を前提にしている限り、読書は後回しになり続けます。

スキマ時間を使いきれていない

通勤電車の5分、会議前の待ち時間、コンビニのレジ待ち——その時間を「短すぎて使えない」と感じていませんか。

電車で5分×往復2回、昼休みのちょっとした空き10分を合わせると、1日30分に近づきます。問題は、その時間に何をするかのデフォルトが「スマホのSNS」になっていること。読書をデフォルトに変えるだけで、積み上げ量はかなり変わります。

そもそも読むのが遅い

1冊を読み終えるのに3週間、1ヶ月——そこまでかかると、序盤で読んだ内容を後半では忘れています。

「読んだのに何の話だったか思い出せない」という経験は、読書スピードが原因であることがよくあります。

読む速度が遅いと、時間がないという問題を構造的に悪化させます。

同じ30分の読書でも、速さによって読める量・読み終わるまでの日数が大きく変わるからです。速く読むためのコツは、本を読むのが遅い原因と「読み方グセ」の改善法で詳しく解説しています。

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読書時間を確保するコツ

ここからは、今日から試せる具体的な方法を5つお伝えします。

読む時間を先に予定として固定する

読書時間を確保する最もシンプルな方法は、先に枠を押さえることです。

「時間ができたら読む」ではなく、この時間は読むと決める。手帳やカレンダーに読書の枠を書き込み、会議の予定と同じように扱います。

毎朝起きてから15分、昼休みの最初の10分

そういった固定枠を作ると、脳がそれをいつものこととして認識し始め、意志の力をほとんど使わずに動けるようになります

スキマ時間を読書のデフォルトにする

移動中、歯磨き中、行列に並んでいるとき——その時間、何となくスマホを開いていませんか。

スマホを開く習慣を、本を開く習慣に置き換えるだけです。スマホに電子書籍アプリ(KindleやBookLive!など)を入れておけば、いつでも読みかけの本を開けます。

紙の本派なら、カバンの取り出しやすい場所に入れておく。

スキマ時間のデフォルト行動を変えることで、意識しなくても読書が積み上がっていきます。

本を目の届く場所に置く・持ち歩く

本棚に入れたままにしていると、読む確率は激減します。読みかけの本を机の上、ソファのそば、枕元など目に入る場所に置くだけで、手に取る頻度は大きく変わります。

特に効果的なのが、前夜に翌日読む本を机の上に出しておくこと。朝に本棚から取り出す手間を省くだけで、実行率が上がります。脳は意志より環境で動くものです。

ながらスマホの時間を読書に替える

テキサス大学とカリフォルニア大学が2017年に発表した研究では、スマホが視界に入るだけで認知能力が低下することが示されています。

SNSを眺めた後に「時間が溶けた」「なんか疲れた」と感じるのは、気のせいではありません。スクリーンタイムなどで確認してみると、SNSに1日20〜30分以上使っている方は少なくありません。

そのうち半分を読書に振り替えるだけで、状況は大きく変わります。

1冊にかかる時間を読む速度で縮める

ここまでは読書時間を”作る”話でした。もう一つの視点が、1冊にかかる時間を”短くする”ことです。

1日の読書時間は変えなくても、読む速度が上がれば同じ30分で読める量が変わります。月2冊のペースが月4冊になれば、読める本の絶対数が増えます。

読むスピードそのものを底上げするトレーニング(速読)も、読書量を増やす手段の一つです。内声化(頭の中での音読)をやめるアプローチなど、速度を上げる具体的な方法は読書速度を上げる3つのアプローチでも解説しています。

シーン別・おすすめの読書時間帯

どの時間帯に読むかも、習慣化の成否に影響します。実際に取り入れやすいシーンごとの特徴をお伝えします。

朝読書

起床直後は、脳がα波(リラックスしながら集中できる状態)を出しやすい時間帯です。情報の吸収率が高く、邪魔が入りにくい静かな環境も整っています。

ポイントは、スマホを手に取る前に本を開くこと。SNSや通知を確認した後だと、すでに脳に別の情報が入った状態になり、集中の質が変わります。朝15分を読書に充てるだけで、1日の読書量は着実に積み上がります

通勤・移動中

電車やバスの時間は、読書に向いた環境です。座っていれば手が空き、立っていても電子書籍なら読めます。

この時間の良さは、毎日決まって存在することです。読書を習慣にするには、毎日同じタイミングで行うのが最も確実。通勤30分の電車が毎朝あるなら、その時間はほぼ固定の読書枠になります。スキマ時間の積み上げを、最も確実に実践できるシーンでもあります。

寝る前

寝る前の読書には、入眠しやすくなるというメリットがあります。読書は副交感神経を優位にし、自然なリラックス状態を作ります。

スマホは逆効果です。ブルーライトが目に入り、交感神経が刺激された状態で眠ろうとすることになります。「寝る前の30分はスマホではなく本を読む」というルールをひとつ設けるだけで、睡眠の質にも変化が出てくることがあります。

なお、目への刺激という面では、寝前は電子書籍より紙の本がおすすめです。

読書時間についてよくある質問

読書時間は1日何分くらい確保すればいいですか?

まずは15分を目安にしてください。平均的な読書速度(分速400〜600字)なら、15分で文庫本15ページほど進みます。週5日続ければ、月に2冊前後読み終わる計算です。米イェール大学の研究では1日30分以上が目安として示されていますが、まずは毎日続けられる量から始めることが大切です。

仕事が忙しい時期でも読書を続けられますか?

「今日は2ページだけ」というルールにすると続きやすいです。完璧主義を手放すことが習慣維持のコツで、量を減らしても読むという行動を止めないことが重要です。週4回以上続けると脳がいつものこととして認識し始め、忙しい時期を乗り越えやすくなります。

電子書籍と紙の本、どちらが読書習慣に向いていますか?

目的によって使い分けるのがおすすめです。スキマ時間や外出先には電子書籍が向いています。スマホにアプリを入れておくだけで、いつでも読みかけの本を開けます。一方、寝前や集中して読みたいときは紙の本が向いています。目への刺激が少なく、ページをめくる感覚が記憶の定着にも関わるとされています。

途中で読むのをやめてしまいます。読み終えられないのは問題ですか?

問題ありません。合わない本や、今の自分に不要と感じた本は途中でやめて構いません。「全部読まないと意味がない」という思い込みが、読書への心理的ハードルを上げています。必要な箇所だけ読む、目的の章だけ読む——そういう読み方も立派な読書です。

読んだ本の記録をつけた方が続きますか?

効果はあります。読了した冊数が可視化されると達成感が生まれ、続けるモチベーションになります。読書メーター、ブクログ、手帳への一言メモなど、どんな形でも構いません。重要なのは精度より、読んだという事実を残すこと。アウトプットの習慣があると、内容の定着にもつながります。

まとめ

読書の時間がないと感じているとき、問題の多くは時間の絶対量ではありません。「まとまった時間がないと読めない」という思い込みを外し、スキマ時間のデフォルトを変え、本を目に入る場所に置く。そうした小さな工夫が積み重なって、読書は日常の中に入り込んできます。

まずは1日15分から始めてみてください。それだけで2週間に1冊のペースが作れます。続けていれば、脳がこれをいつものこととして認識し始め、意志の力なしに動けるようになります。

限られた時間で、もっとたくさんの本を読みたい方へ。

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