フォトリーディングの効果は?NASAの報告でわかったことと速く読む3つの条件

フォトリーディングは効果なし?科学と実績が証明する、速読で本当に変わる方法

フォトリーディングの効果って本当のところどうなんだろうって気になっていませんか?

1秒に1ページめくるだけで本の中身が入るなら積んである本も仕事の資料も一気に片づきますよね。

でも体験談を探すと効果があったという声と何も変わらなかったという声の両方が出てきて、どれを信じればいいのか迷っちゃうんです。

NASAの技術報告書(1999年)で2人が読み比べた予備的な分析では、フォトリーディングは普通の読み方を上回りませんでした。

効果を感じる人がいるのは目的を決めてから拾い読みする手順の部分で、読書の効率が上がるからだと考えられます。読む速さそのものを上げたいなら頭の中の音読を減らすなど研究で裏づけのある方法を選ぶのが近道です。

この記事ではフォトリーディングのやり方と研究でわかっていることを事実に沿って整理したうえで、読む速さを本当に上げる3つの条件を紹介します。

見覚えがあることと理解できていることは別ものなので、ページをめくる速さを上げても中身が入るとは限りません。私が教えている速読法GSRで頭の中の音読を減らして読む速さを上げる方法は、下の無料の入門動画講座で先に確かめられます。

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本を1秒1ページでめくりながら、本当に内容が入るのか迷っている40代の会社員
効果があるかどうかは何人で何を比べた結果かを見て判断します
目次
ManaBeラボ 浦地純也
  • 株式会社ManaBeラボ代表取締役
  • 中学校、高等学校理科教員免許
  • 国際ジェネラティブチェンジ協会ジェネラティブトランス修了資格
  • カリフォルニア大学発祥の心理学指導者資格

2013年、高知大学で理科教員免許を取得し、公立の高等学校で2年間理科教師として働く。その後速読に感銘を受け愛知県で速読教室と学習塾を開校。

その後、スタンフォード大学心理学博士のギリガン先生と出会い、「瞑想状態×速読」を用いた新しい速読メソッド【GSR(Generative Speed Reading)】をワールドクラスパートナーズ株式会社と開発。

2019年には、「人生を変える速読法 GSR」を出版。2025年までの10年間で44,000人以上への速読指導の実績。現在もオンラインで全国の人々へ向けて活動中。

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フォトリーディングとは|1秒1ページで眺める5つのステップ

フォトリーディングは1秒に1ページのペースで眺める工程を中心に、5つのステップで本を読む読書法です。1980年代にアメリカのポール・R・シーリィ氏が開発しました。

日本でも2000年代から講座や本で広まったので名前を聞いたことがある人は多いですよね。

フォトリーディングの準備・予習・フォトリーディング・復習・活性化の5つのステップの図

速読と聞くと全部のページを速く読むイメージがありますが、フォトリーディングで眺める工程は5つのうちの1つだけなんです。前後には目的を決める準備や質問をもとに読み返す工程がついています。

ページ全体をぼんやり眺めるフォトフォーカス

3つ目のステップでは、目の焦点をページの1点に合わせず、見開き全体をぼんやり眺める状態でページをめくります。この見方をフォトフォーカスと呼びます。

このとき文字を読もうとはしません。1秒に1ページのペースで最後までめくり、内容は意識せずに潜在意識へ取り込むという考え方です。

取り込んだ内容は休憩をはさんだ後の活性化のステップで引き出します。質問をもとに本文を拾い読みしたり、マインドマップを書いたりするのがこの段階です。

フォトリーディングでうたわれている効果

講座を提供する側のサイトでは読む速さが2〜10倍になることや理解が深まって記憶に残ることが効果として紹介されています。

このあと紹介するNASAの報告書では、この手法の主張として1分間に25,000語(英語)という速さが挙げられていました。

大人が普通に読む速さはおおむね1分間に200〜400語とされているので普通の数十倍にあたる数字です。

読む速さの目安の出典:Rayner ほか(2016)Psychological Science in the Public Interest

こうした数字が本当に出るのかを確かめた報告書があるので、次に見ていきましょう。

フォトリーディングの効果を確かめたNASAの技術報告書

NASAの技術報告書(1999年)では、フォトリーディングで読んでも普通の読み方を上回る結果は出ていません。ただし調べた人数は2人で、予備的な分析という位置づけです。

2人がフォトリーディングと普通の読み方で読み比べた

報告書では講習を受けた研究者本人と熟練者の2人が、同じ人が2通りの読み方で文章を読み、理解度と読む時間を比べています。

まとめたのは、アメリカのオールド・ドミニオン大学の心理学者ダニエル・マクナマラ氏です(出典:McNamara「Preliminary Analysis of Photoreading」NASA技術報告書)。

NASAの技術報告書で2人がフォトリーディングと普通の読み方を読み比べた結果の図

結果は理解度にも読む時間にも、普通の読み方を上回る結果は出ませんでした。熟練者はフォトリーディングを使ったときのほうが読む時間がむしろ長くかかっていたと報告されています。

主張されていた1分間に25,000語という速さもこの分析では出ていません。

2人の予備分析なので言えることには限りがある

この報告書は2人を対象にした予備的な分析なので、これだけで効果なしとは言い切れません。言えるのは、講習を受けた人と熟練者が読んでも効果を示す結果は出なかったというところまでです。

ネットでは150人を集めた実験として紹介されていることもありますが、報告書の要旨で対象になっているのは2人です。

研究の話を見かけたら何人で何を比べたのかを原典で確かめておくと判断を誤らずに済みます。

しゃっく

数字だけが広まりやすい話なので、人数まで見ておくと安心ですよ。速読の研究全体で何が分かっているかは、下の記事にまとめています。

フォトリーディングの効果を感じる人と感じない人がいる理由

効果を感じる人がいるのは目的を決めて拾い読みする手順で読書の効率が上がるからだと考えられます。ページを眺めただけで中身が入るかどうかは先ほどの報告書では確かめられていません。

読む前に目的を決める手順は役に立つ

読む前に目的を決めて目次で全体をつかむやり方は、一般的な読書術でもよく勧められる方法です。何を知りたいかが決まっていれば必要な所だけを読めるので、1冊にかかる時間は短くなりますよね。

受講した人の体験談にも速くなったのは文字を追う速さではなく、読み方の効率が上がったからだと振り返るものがあります。1ページ目から順に全部読まなければという思い込みが外れたという声もよく見かけます。

5つのステップを一般的な読書術や研究との関係で並べるとこうなります。

ステップやること一般的な読書術・研究との関係
準備読む目的を決め、集中した状態をつくる目的を決めて読むのは一般的な読書術でも勧められる
予習目次や見出しで全体をつかむ本文の前に全体をつかむ下読みとして一般的
フォトリーディング1秒1ページで見開きを眺めるNASAの報告書(2人の予備分析)では普通の読み方を上回らなかった
復習キーワードを探し、質問を作る問いを持って読む方法として一般的
活性化質問をもとに拾い読みし、マインドマップを書く必要な所を探して読む拾い読み
しゃっく

役に立つ部分と確かめられていない部分を分けて考えると、すっきりしますよね。

見覚えがあるだけで分かった気になる

ページを速く眺めた後に読み返すと見覚えのある感じが生まれますが、見覚えと理解は別ものです。

一度目にした情報は次に見たときに処理しやすくなります。認知心理学でプライミングと呼ばれる現象で、これがここは分かるという感覚につながるんですよね。

会議で本の内容を聞かれ、本を手にしたまま言葉に詰まる40代の会社員
読み終えたら、会議で聞かれたつもりで要点をひと言で口に出してみてください

ところが中身を人に説明しようとすると言葉が出てこないことがあります。会議で本の内容を聞かれて面白かったですとしか言えなかった経験はありませんか?

見覚えがあることと内容を説明できることは別ものだと示す図

見覚えがあっても説明できるとは限りません。読んだ内容が使えるかどうかは本を閉じて要点を言えるかで確かめるのが確実です。

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右脳で写し取る読み方について研究でわかっていること

速読の訓練で変化が表れるのは右脳ではなく左脳で、同じ読み方のまま速さだけ上げれば理解は落ちやすいことが研究でわかっています。

写真のように取り込む読み方は、右脳の働きで説明されることがよくありますよね。でも速く読んでいるときも脳はしっかり言葉の処理をしているんです。

速読の訓練で変わるのは左脳のつながり

2024年の京都大学大学院医学研究科などの研究では、速読の訓練による変化が主に表れたのは、左脳の後頭葉から側頭葉にかけてのネットワークでした(出典:Sun ほか(2024)Neuroscience Bulletin)。

この研究では、速読教室の受講者の読む速さが訓練前の約10倍(1分あたり平均約1,070字→約11,280字)になっていました。速く読むほど左脳の後頭葉から側頭葉にかけてのつながりに変化が表れていたんです。

速読の訓練で読む速さが約10倍になり左脳のつながりが変化した研究の図

速く読める人は目で写し取っているのではなく、言葉を処理する脳の働きが速くなっていると考えられます。

同じ読み方のまま速くすると理解は落ちる

読む速さと理解の関係を調べた研究をまとめた2016年の論文では、同じ読み方のまま速さを上げると理解の細かさは落ちやすいとされています。

カリフォルニア大学サンディエゴ校の心理学者キース・レイナー氏らの論文で、先ほど読む速さの目安で紹介したものと同じです。

速読を全部否定しているわけではありません。全文を熟読と同じ細かさで理解したまま何倍にもなるという期待に無理があるんです。

逆に言えば読む目的を要点に絞れば速さは自然に上がります。この考え方が次に紹介する3つの条件につながっていきます。

研究で効果が確かめられた速読と根拠のない宣伝の見分け方は、速読とは何かを説明した記事で紹介しています。

読む速さを本当に上げる3つの条件

研究で裏づけがあり今日から意識できるのは、頭の中の音読を減らすこと・読む目的を要点に絞ること・速い処理に脳を慣らすことの3つです。

読む速さを本当に上げる3つの条件の図

どれも目を鍛えたり特別な写し取り方を覚えたりするものではなく読むときの脳の使い方を変えるものなんです。

頭の中の音読を減らす

1つ目は頭の中で文字を読み上げるクセ(内声化)を減らすことで、声に出せる速さの上限から抜け出せます。

文章を読むとき、心の中で声に出して読んでいませんか? 多くの人がこの読み方をしています。内声化している限り、読む速さは声に出して読める速さで止まっちゃうんですよね。

広島大学の森田愛子氏らの研究(2015年、大学生43人)では、視野を広げる練習に内声化を減らす練習を加えたトレーニングを1日約5分・1週間続けました。

その結果読書速度が平均約60%上昇したことが示されています(出典:森田・小澤(2015)日本教育工学会論文誌)。

頭の中の音読を減らす練習で読む速さが平均約60%上がった研究の図

声を通さずに見て理解する読み方を視読といいます。特別な能力に聞こえますが、レストランでメニューを見るときや映画の字幕を追うとき私たちはもう頭の中で読み上げずに意味を受け取っているんです。

レストランでメニューを見た瞬間に料理が分かって笑顔になる40代の女性
この見方を本のページに広げるのが視読の練習です

すでにできている見方を本のページにも広げるだけなので、年齢に関係なく練習できます。

読む目的を要点に絞る

2つ目は全部を理解しようとせず、理解は30〜60%でいいと決めて読むことです。

取りこぼしたら困ると思うほど1文字ずつ確かめたくなって、頭の中の音読は強くなります。完璧に読もうとする気持ちが、速さの天井をつくっているんですよね。

目的を先に決めて読むのは、フォトリーディングの準備のステップと同じ考え方です。役に立つ部分はそのまま取り入れてかまいません。

速い処理に脳を慣らす

3つ目は速い情報処理を繰り返して、脳をその速さに慣らすことです。

高速道路を降りた直後は一般道がゆっくりに感じますよね。読書でも速い処理を繰り返すと、脳がその速さを普通の速さとして扱うようになります。

ページを高速でめくる練習も使いますが、目の筋肉を鍛える目的ではありません。京都大学などの研究で変わっていたのも目ではなく脳のつながりでしたよね。

3つの条件をまとめて身につける速読法GSR

3つの条件を自分ひとりで続けるのが難しいなら脳の状態から整える速読法GSRで身につけるのが近道です。

フォトリーディングの効果を調べたのは積んである本や毎日の資料をもっと速く読みたいからですよね。

ここまで見てきたとおり、読む速さを決めているのは目でも右脳でもなく、頭の中の音読や読む目的といった脳の使い方でした。

ただ何十年も続けてきた頭の中の音読は無意識のクセなので、止めようと思っても気づくと戻っちゃうんです。だったらコツを1つずつ覚えるより、脳の使い方そのものを変えるほうが早いと思いませんか?

しゃっく

それをやるのが私が教えている速読法GSRです。3つの条件を脳の使い方ごと変えていく講座なんです。

速読法GSRは3つの条件を6週間で身につける

速読法GSRは、頭の中の音読を減らす・読む目的を要点に絞る・速い処理に脳を慣らすの3つを、読む前に脳の状態を整えたうえで6週間で身につける講座です。

読む前の脳の状態には、スタンフォード大学の心理学博士らが開発したジェネラティブステートという落ち着いていて集中した状態を使います。

速読法GSRが3つの条件を6週間で身につける設計の図

ページを写し取るような特別な見方は使わず、全文を見て要点をつかむ練習を重ねていきます。

フォトリーディングと速読法GSRの違い

いちばんの違いは速さをどこで生むかです。フォトリーディングは眺める工程と拾い読みで、GSRは脳の処理の速さで読む時間を縮めます。

フォトリーディング速読法GSR
中心になる工程1秒1ページで眺め、後で質問をもとに拾い読みする頭の中の音読を減らし、見て意味を受け取る
読むゴール目的に合う情報を見つける要点を30〜60%つかむ
速さの源眺める工程と拾い読み脳の処理の速さと読み方
研究との関係NASAの報告書(2人の予備分析)で普通の読み方を上回らなかった内声化を減らす練習で読む速さが上がった研究がある(森田ほか 2015。GSRそのものの研究ではない)

読む目的を決めるという点は共通しているので、フォトリーディングで身についた読み方の習慣はそのまま生かせます。

速読で効果を感じられなかった人が変わった受講者の声

過去に速読で効果を感じられなかった人でも脳の処理を鍛える方法に切り替えて変わった受講者がいます。

また時間とお金を無駄にしたらどうしようって不安になりますよね。同じ不安を抱えていた方たちの声を紹介させてください。

受講者の声_菅谷信雄さん
受講者の声_横山記代さん

受講者の声_IHさん

3人とも特別な才能があったわけではなく、読むときの脳の使い方を変えただけなんです。

速読法GSRの無料教材を含む累計活用者は45,000人を突破しました(出典:PR-FREE 2026年5月22日)。

本を速く読みたくてフォトリーディングを調べたなら次は研究で裏づけのある脳の使い方を試してください。記事の最後にあるボタンから、メールアドレスだけで無料の入門動画講座を受け取れます。

動画を最後まで見ると、通常5,000円のGSRオンライン体験会に無料で参加できます。体験会に参加してくださった方には、電子書籍『人生を変える速読法GSR』もプレゼントしています。

フォトリーディングの効果についてよくある質問

フォトリーディングに効果はありますか?

ページを1秒に1枚眺める工程については、効果を示す研究結果は出ていません。NASAの技術報告書(1999年)で講習を受けた研究者本人と熟練者の2人がフォトリーディングと普通の読み方を比べた予備的な分析では、理解度にも読む時間にも普通の読み方を上回る結果は出ませんでした。一方で読む前に目的を決める・目次で全体をつかむ・質問をもとに拾い読みするといった手順は、一般的な読書術でも勧められている方法です。

フォトリーディングは嘘ですか? 150人の実験で効果がないと証明されたのは本当ですか?

よく引用されるNASAの技術報告書(1999年)の対象は、150人ではなく2人です。2人の予備的な分析なので、これだけで効果がないと証明されたとは言えません。言えるのは、講習を受けた人と熟練者が読んでも普通の読み方を上回る結果は出なかったというところまでです。

フォトリーディングで効果が出なかったのは自分のやり方が悪いからですか?

あなたのやり方だけの問題とは言えません。NASAの報告書では、熟練者が読んでも普通の読み方を上回る結果は出ていませんでした。読む速さを上げたいなら、頭の中の音読を減らす・読む目的を要点に絞る・速い処理に脳を慣らすといった研究で裏づけのある方法に切り替えるのが近道です。

右脳を使えば本を速く読めるようになりますか?

研究の裏づけは見つかっていません。2024年の京都大学大学院医学研究科などの研究では、速読の訓練で変化が表れていたのは右脳ではなく、左脳の後頭葉から側頭葉にかけてのつながりでした。速く読むときも脳は言葉の処理をしています。

フォトリーディングと速読の違いは何ですか?

フォトリーディングは、ページを1秒に1枚眺める工程を中心に準備・予習・復習・活性化の5つのステップで本を読む方法です。速読法GSRは頭の中の音読を減らして見て意味を受け取る読み方を、読む前に脳の状態を整えたうえで練習します。速さを眺める工程と拾い読みで生むか、脳の処理の速さで生むかが違います。

40代・50代からでも本を速く読めるようになりますか?

なれます。頭の中の音読は生まれつきではなく、音読の授業などで身についたクセなので大人になってからでも減らせます。広島大学の森田愛子氏らの研究では、内声化を減らす練習を1日約5分・1週間続けた大学生の読書速度が平均約60%上がっていました。

まとめ

フォトリーディングの効果はNASAの技術報告書(1999年)の予備的な分析で普通の読み方を上回りませんでした。ただし対象は2人なので、これだけで効果なしと言い切ることはできません。

  • フォトリーディングは1秒1ページで眺める工程を中心にした5つのステップの読書法
  • 効果を感じる人がいるのは目的を決めて拾い読みする手順で効率が上がるから
  • 速読の訓練で変わるのは右脳ではなく左脳のつながりで、同じ読み方のまま速くすると理解は落ちやすい
  • 読む速さを上げる条件は頭の中の音読を減らす・読む目的を要点に絞る・速い処理に脳を慣らすの3つ

速く読めなかったのはあなたの能力が足りなかったからではありません。読むときの脳の使い方を変えれば、同じ本でも読む時間は変わっていきます。

しゃっく

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